神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

哲学文学

 山崎豊子讃

我が家の娘Saoが「不毛地帯」に嵌まっている。今日も帰ってくると、HDD録画の過去の収録ドラマを観ていた。おまけに大学の図書館から、山崎豊子全集の「不毛地帯」1.2巻を借りてきた。確かにこの番組は人物の設定が面白く、演じている役者も芸達者な人が多い…

歳月は人を待たず 

陶淵明の有名な詩に「盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨(あした)なりがたし。時に及んでまさに勉励すべし。歳月は人を待たず。」というのがある。浅田次郎氏はこの詩の真意は「だから学問に励め」ということではなく、「若いうちに遊べるだけ遊んでおけ」…

時間を超えた旅

昨日の映画「砂の器」のブログを書いて、いつも熱心に読んで頂いている友からあたたかいメールを貰った。「年齢を重ねたからこそわかる美しいもの、優しいもの、深いもの、強いもの…などなどがあるなら、年を取るのも悪くはないに違いない(と、思いたい。)…

浅田次郎講演会

今日、浅田次郎さんの講演会に行ってきた。上智大学のソフィア祭の行事の一つで、14:00から開演であったが、13:00頃から並んで入場した。この講演会は11/1に神保町での神田古本まつりで、上智大の学生さんが街角でビラを配っており、知ったのだった。私が現…

なぜ小説を書き始めたのか

昨晩は、20世紀中年の集会ということで、恵比寿の「鉄玄」という店でジンギスカン料理を食べたのだった。店のはからいで、「ウコンの力」を頂き、飲み始めた。肝臓が弱っている気がしていたので、俺個人としてはとても嬉しかった。彼らから「なぜ小説を書き…

これでいいのだ

何故か、今晩はけっこう疲れている。今日、会社である地方紙を読んでいて、気に入った広告があったので、ご紹介したい。ACジャパン(元公共広告機構)の広告コピーである。 「これでいいのだ。それは赤塚不二夫さんが、漫画の中で幾度もくり返してきた言葉(…

 ディタッチメントとセレンディピティ

3年前の夏に書いた日記というかメモ帳を取り出して書いている。 実家から学生時代(高2〜大4)の日記(大学ノート4冊)を久々に持ってきて読んだ。浪人時代の一生懸命な自分、大学生活を謳歌する自分がそこにいた。昔の自分を感傷ではなく、客観的に見る(デ…

無名兵士の言葉

「悩める人々への銘」 大きなことを成し遂げるために 強さを求めたのに 謙遜さを学ぶようにと弱さを授かった。 偉大なことができるようにと 健康を求めたのに より良きことをするようにと病気を賜った。 幸せになろうとして 富を求めたのに 賢明であるように…

芥川賞受賞 磯崎憲一郎さんへの興味

昨晩は結局眠れずに、くだらない蚊とのバトルの話を書いたのだが、それが記念すべき400話目だということに後で気がついた。もっと格調高く決めたかったのだが、平凡な日常を送っているので、そうそうかっこいい話などあろうはずもない。 先程の芥川賞を受賞…

”青い鳥”は何所に

週末に楽しいことがあると思うと、平日の仕事にも張りがある。心の余裕が生まれる。そこにだけ縋らないでも何とかなるというような、別世界の視点を持てるようになる。先ほど、携帯に中学野球部の悪友が名古屋から電話してきた。彼ら3人(男2女1)は、W君…

友からの誘いは断るべからず

はたして今日は何を書こう?こういう思いで、ブログに向かうことが多い。日々そんなに多くアピールしたいことなどある筈もない。酒も入り、日中の疲れもあり、はっきり言って、既にそんなに元気はない。もうこのまま布団に直行したい位である。しかし、こう…

ヘルマン・ヘッセの詩から

「歳月は容赦なく流れ、すみやかに過ぎ去ってゆく。私が立ち止まって、尋ねているあいだに、もう最後の日が、間もなくやってくるだろう。兄弟のように手を握って、彼らは私と一緒に歩いた。おなじ郷愁が、くにからくにへと彼らを、そして私をかりたてたのだ…

いま本当にしたいことはなんだろうか

明日から3連休である。休みの前の晩は楽しい。幾つになっても、休みは楽しいものだ。普通の週末であれば、金曜と土曜の晩は楽しいが、日曜は憂鬱になる。しかし、3連休であれば、それが金土日と一日長く楽しめるのである。わずか一日とはいえ、心の余裕は…

武士になろう

日本人が近年自信を失っているのではないかと言われる。足元の不況もあるが、いつからそうなり、何故そうなったのか。日本人としての自信のバックボーンの精神的な支柱「和の精神」を失ったためではないかと言われている。 鎖国をしていた江戸時代、日本にや…

城山三郎の息子 再登場

城山三郎さんの人気は大したものである。亡くなってなお、その人気はまったく衰えることはなく、むしろここ最近は盛り上がっているかのような気がする。ドラマに採り上げられることも多い。ここ半年でも、自身の家族を描いた「そうか、もう君はいないのか」…

「走れメロス」再々読

今日はJ社の夕方6時から始まる株主総会に出席した後に、また同業のMさんと去年と同じ「餃子の福包」で一杯やる。彼とは十数年来の仲で、年も同じなので、気楽に話が出来るのがとてもいい。明日も別の会社の会議で、同席することになる。キャピタリストの業界…

なぜ太宰治なのか

今年は太宰治の生誕100年、そして6/19は桜桃忌、彼の熱烈なファンであり、愛人でもあった山崎富栄と共に玉川上水に入水自殺をし、遺体が発見された日である。入水後、数日経っていたが、二人は抱き合って、一緒に発見されたようだ。 毎年、桜桃忌には彼の眠…

人生をやり直したいか

妻が言った「ああ、人生やり直してぇ〜!」俺は言った「いつからやり直したいんだ?」・・・妻が応えた「貴方に出会う前からやり直したい」・・・ 我が家で日常的に交わされる会話になってきました。人生をやり直したいと思わない人は極少数だろう、と思いま…

51歳の誕生日に思うこと

また一つ歳を重ねてしまった。今日、51歳となった。去年のような家族からの手荒いお祝いは無かった。みんなそれぞれのことで忙しいようだ。 先日、読了した浅田次郎の「憑神」は幾つかの点からとても面白かった。またこの作家を好きになったようだ。江戸時代…

今日は手抜きで格言集

今日は投資先のI社長とミーティングをした後に、馴染みの韓国料理「まだん」で飲んだ。とても面白い場所にあり、料理が美味しく、とてもリーズナブルな値段だったので、喜んで戴いた。今度は韓国料理好きの奥様を連れて来ると言っていた。何しろ、つまみ3品…

学問は一生のこと

スターウォーズ・エピソード3を観ていたら、すっかり書斎に籠るのが遅くなってしまった。ここ最近、何かと忙しく、3日もブログを空けてしまった。今日は週末教えている大学院の来期の打ち合わせに行ってきた。来年度から、友人のW教授がニューヨーク大学に…

23Fから見える世界

今日は一緒に働いているK君が(金融機関の場合、その日に発令されるケースが多い)異動することとなり、送別会を馴染みの「まだん」(韓国料理店)http://d.hatena.ne.jp/macky-jun/20081212で急遽開いたのだった。我々のいる第1グループの送別だったが、急…

夢の世界へ

「こんな夢を見た」で始まる夏目漱石の「夢十夜」、はたまた黒澤明の映画「夢」。昨晩、と言っても明け方なのだが、自分が007になった夢を見た。そして、ボンドガールともアバンチュールを楽しんでいるのである。夢なので、そのボンドガールが外人だったのか…

ポジションによって見える世界の違い

昨晩も寝たのが遅かったせいか、眠くてたまらない。机に向うが、いつの間にか居眠りしており、妻に起こされた。思わず居眠りしてしまうなんて、幸せな証拠だろう。すっかり、緊張感なんて抜けてしまっている。そう言えば、先週から会社のPCが調子悪く、ネッ…

敬天愛人

一日が過ぎるのがあっという間だ。12月に入った途端に、何だか急に忙しくなりだした気がする。今日になって「あの案件、やっぱり年内に方向性だけでも出ないでしょうかね」という問いかけが2件もあった。こちらとしては「はい。わかりました。頑張ります。…

色男、金と力は無かりけり

気の合う仲間と楽しい酒が飲めて、同じ志を持つ仲間と仕事ができて、純粋に学び、成長したいと思う生徒に対して講義ができて、唯、それだけ揃えば、幸せなのではないだろうか。時には仲間とメールの交換をし、近況を報せあい、心の渇きを癒し、文学書や映画…

自分を買おう

群れない。現代社会は個人でいることが尊ばれる時代であるという。組織に所属していても、のびのびと自分らしくいることが、能力を開花させ、類い稀な創造力につながり、社会的にも価値のある存在となりうる。 自分を磨き、自分を買う。それは如何に上質な個…

過去を追うな 未来を願うな

>(「マッジマ・二カーヤ」) これは釈迦の言葉です。その内容をひろさちやさんは、「反省や後悔はするな!希望や理想は持つな!」という風に解釈しています。一般的な世間の常識とはずれるかもしれない。実際は反省することは、くよくよ、じくじく後悔するこ…

サマーセット・モーム「人間の絆」から

ひろさちやさんという仏教哲学家がいる。彼の著作「狂いのすすめ」(07/1集英社新書)から、僕の好きなサマーセット・モームの「人間の絆」を引用した面白い機智に富んだフレーズがあるので、要約しご紹介したい。 東方のある国王は学者に命じて、「人間の歴…

藪の中

芥川龍之介の小説に「藪の中」という有名な作品がある。つい先般もリーマン・ブラザーズの破綻の際に、同じく芥川の「蜘蛛の糸」を例に取ってみたばかりだが、今日は「藪の中」である。 この話は古典に題材をとったミステリー仕立ての小話である。けれども、…