神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

歳月は人を待たず 

macky-jun2009-12-08

  陶淵明の有名な詩に「盛年重ねて来たらず、一日ふたたび晨(あした)なりがたし。時に及んでまさに勉励すべし。歳月は人を待たず。」というのがある。浅田次郎氏はこの詩の真意は「だから学問に励め」ということではなく、「若いうちに遊べるだけ遊んでおけ」という意味でないか、と言われる。
 「勉励すべし」の部分は「自楽すべし」などと詠んだものを、後世の誰かが改竄したのではあるまいかと疑われている。あるいは、「勉励すべし」の原文そのものが、陶淵明の痛烈なジョークなのかもしれない。
 確かに、私も今の会社に来て、既に6年半もの歳月が流れた。6年と言えば、小学校は卒業、身長だって50cmは伸びているだろう。中学高校も6年間、その濃密な時間を想えば、同じ時間とは到底思えない。時間の経つスピードに加速度がついているようだ。さっき寝たかと思えば、もう朝である。一日もあっという間に暮れる。一週間もあっという間、今月の計画表を書いたばかりと思っていたのに、もう来月の計画表を書く時だ。ついこの間、新年会をやっていたと思ったら、もう忘年会だ。こんなことをしていたら、あっという間に人生の時間は費えてしまう。
 仕事も勉強も結構だが、快楽や幸福感を犠牲にしてしまえば、時間は矢の如く過ぎてしまう。時の悪魔に抗う唯一の方法は、「自楽」のほかはあるまい、と我が浅田先生は語られている。「光陰箭の如し」(蘇東坡)
 写真は大手町のとある広場に忽然と現れる巨大な植木鉢の群れです。以前、毎日ここを横目で見ながら、小人になった気分で出勤していました。