神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

日米の野球を考える(10)-WBCに日本不参加?

macky-jun2011-09-10

  WBCに日本が出場しないかもしれない?日本が2連覇して勢いづくWBCであるが、そんな不穏な動きがある。
 2013年に開催予定の第3回WBC(World Baseball Classic)の主催者であるMLB側と日本側の交渉が長引いている。WBCは国別世界一を決定する大会という触れ込みで開催されたが、実は主催するのは米国MLBである。国際団体であるFIFAが主催するサッカーのワールドカップとは違っており、日本代表は招待客である。MLBと同選手会が共同設立したWBCIとの話し合いをNPB日本野球機構)と日本プロ野球選手会とで行われている。
 問題となっているのは、日本側への収益分配率の低さだ。第1回も第2回も、収益分配率はあまり変わっておらず、MLBと同選手会が各33%、NPBが13%である。スポンサー料、放映権料、入場料など「ジャパンマネー」は大会収入の4割以上とされている。すなわち、日本がMLBの為にせっせとお金を貢ぐ構図がここでも繰り返されているわけだ。サムライジャパンのWBC連覇を喜んだのは、他ならぬMLB関係者だったかもしれない。
 日本側は貢献の割に見返りが不十分だとして、条件見直しを求めている。日本の選手会は権利確保ができなければ、大会に参加しないことを決めている。しかし、日本側要求をはねのけ、参加の回答期限を9/末に設定する等、強気な姿勢を見せている。主催者のMLBにとっても「ジャパンマネー」は無視できず、日本選手会は徹底抗戦する覚悟で「本当の交渉は9/末から」とみている。
 WBCは所詮は枝葉の試合であると軽視する見方が、米国にはある。米国人にとってはシーズン前のオープン戦と同じ位置づけだという。そんなゲームに日本人が熱狂する理由がわからないようだ。日本人の立場からすれば「イチロー、松坂というスター選手がMLBに引き抜かれた現在、日本チーム選手として彼らを見れる機会はWBCしかないのだ」と言えるだろう。
 また「日本の野球がメジャーリーグに負けていない」という実力を示せるチャンスでもある。政治をはじめ、米国に首根っこを押さえられている国民としては、米国の国技ともいえるBaseballで勝つのが何とも快感なのだ。日本側への収益配分が低いのは何とかしてもらいたいが、WBCには是非参加してもらいたい。そして、3連覇を果たして頂きたい。一ファンとして切にお願いしたい。