神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

中国が世界一の経済大国になる日

macky-jun2011-06-13

  中国が今後5年以内に世界最大の経済大国になるという報告書をIMFが先日発表した。中国経済の規模が2016年までに米国経済を上回るという予測は、両国通貨の国内購買力を調整したものだ。だが、実際の為替レートでも、大幅に先送りされるわけでなく、英エコノミスト誌では2019年に世界一になると予想していた。
 これまで世界最大の経済大国には世界一豊かな人々が暮らしていた。中国は西側世界より豊かであると同時に貧しくもある。平均的な米国人は平均的な中国人の、ざっと10倍裕福である。
 中国が世界一の経済大国になっても、米国の政治的優位は当分続くだろう。米国は国際機関で確立した地位を既に築いている。国連、IMF世界銀行は全て米国に本部があり、NATOは米国を中心に構築されている。IT、ハリウッド、シリコンバレー・・・これらに相当するものは今のところ、中国にはない。
 これまで経済大国は常に民主主義国家だった。中国が依然、一党独裁国家でありつづけたら、それも変わろう。しかし、その前に中国自身が変わるのではないだろうか。いつまでも年率8〜10%の経済成長は続かない。一人っ子政策の歪みである人口問題が早晩やってくる。環境問題、チベットウイグルでの民族主義運動・・・統一国家を脅かす要素は中国の内側にある。中国は奇妙な超大国になる。(英FT誌より抜粋)
 とても面白い記事を見つけましたので、ざっと要約をしてみました。GDPで日本を超え、米国も既に射程圏内に捉えたということでしょう。最近の中国の強気な外交姿勢をみれば、随所に数年先を見越した超大国の自信を感じさせます。太平洋の海洋権益を米国と中国で議論を始めているとの話もあります。そうなると軍事上の地図も変わってきます。こんな国際情勢の中で、足の引っ張り合いを続けている日本の政界。そんな場合ではないだろうと思います。