神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

オバマの勝利

macky-jun2008-11-05

 米大統領選で民主党バラク・オバマが圧勝し、共和党ジョン・マケインを破った。米国史上初の黒人大統領が誕生した。金融危機の真っ只中で登板する新大統領への期待は「米国が変わる」でアピールしてきたことへの、成果が今後求められていく。今までは単にブッシュ元大統領の経済・外交政策を「失政」と攻撃してくればよかったが、これからはそうはいかない。大恐慌後に登板したF・ルーズベルトニューディール政策並みの成果が求められるのだろう。
 米国の一国覇権時代が20年間続いたと言われている。ベルリンの壁崩壊が1989年の秋、その後は米国覇権時代だったと見られている。圧倒的な軍事力と経済力を備えており、軍事で言えば北朝鮮やイラン等を別にすれば、当面の最大の軍事上の敵はテロリストであった。しかし、イラク戦争の失敗で、米国の世界の軍事上のリーダーとしての地位が揺らぎつつある。
 また、経済でも米国発のサブプライムローン問題を震源として、世界中に金融危機と恐慌に対する不安を捲き散らかせている。ここでもリーダーとしての信頼を失いつつあり、基軸通貨としてのドルへの信頼が揺らいでいる。まさにバラク・オバマは大変な時に登板するな、と思う一方で、最悪の状態からスタートするので、またとない舞台設定を皮肉ながらも、ブッシュ大統領にして貰ったとも言えるのではないだろうか。
 今の経済金融危機を乗り切って、山積する外交・内政の課題に取組み、人々に希望を与えることのできる真の世界のリーダーに、47歳の若いバラク・オバマがなれるのか、期待したいものです。それに加えて、ミシェル夫人の演説「シカゴのサウスサイド(中低所得者層街)出身の娘が(ハーバード)法科大学院に進み、ハワイ生まれのシングルマザーの息子が大統領を目指すことができるこの素晴らしい国で、私たちがよりよい世界を築こうとしたことを次の世代に伝えたい」が素晴らしかった。ファーストレディーとしても、歴史に名を刻むことが期待されよう。