神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

社長島耕作誕生 

macky-jun2008-07-12

   理髪店に行ってきた。だいたい1か月と10日おき位で行っている。いつも近所の地蔵坂にあるモリワキ理髪店に、引っ越してきた8年前からずっと通っている。そこではたいがい漫画「島耕作」の新作を読むことにしている。「課長島耕作」から始まって25年の連作で、ついに社長にまで登りつめた。始めからずっと読んでおり、島耕作が課長・部長・取締役・常務・専務と昇進し、その途中の不遇な時代も含め、お付き合いしてきたと思う。何せ大長編なので、残念ながら細かいストーリーはあまり覚えていない。今日はまだ読んでなかった「専務島耕作」の第4巻を読んだ。
 三洋電機がモデルと思われる五洋電機が、サムソンと思わせる韓国企業ソムサンからTOB敵対的買収)を仕掛けられ、そのホワイトナイトとして松下電産と思わせる初芝電産が名乗りを上げ、五洋・初芝連合軍でソムサンに対抗していくという話だ。そこで島耕作が重要な役回りを演じる。07/6に三角合併が認められ、海外企業やファンドの日本企業買収が日常茶飯事となってきた今日的テーマだ。 
 島耕作はその功績が認められ、サラリーマンの夢である社長になった。彼はその時代の時流に合ったビジネスを担当して、抜群な活躍をしてきた。確かにバブル期にはどっぷりとバブルに浸かってしまったプロジェクトにも結構係わった。普通であればサラリーマンとしては終わりであろう。しかし、そこは漫画の世界、常に不死鳥のごとく、新しいポジションで大活躍をして、舞い戻ってきた。部長時代には子会社に左遷されたり、随分と冷や飯も食わされた。現実的にはそこでサラリーマン人生は終わりなのだが、またしても復活してくるのだった。役員となってからは中国、インドと発展著しい市場を担当して、先見性と洞察力と行動力を発揮し、経営に深く関わるようになってきた。たぶん、この時点から常務→専務→社長という路線が見えてきた。作者の弘兼憲史はいつ頃から、島耕作を社長にしようと思っていたのだろうか?
 島耕作は歴代の中沢社長や万亀社長とは親しかったが、決して派閥には属さない無派閥主義者だ。正論は吐くけど、過度に意地は通さない、風の流れを見て、スマートに泳いで生きてきた。だけど、初芝という会社への愛情は人一倍で、かつて鯉墨内閣から外務大臣として就任要請があったが、蹴ったりもしている。世間的な地位に拘る人間とも違う。それが島耕作をひと際、魅力のある人物としている。
 島耕作への憧れは女性に非常にもてるという点だ。若い時代から常にもて続けて、大町久美子はじめ鈴鴨かつ子・・・多数の女性が登場する。しかも、その多くの女性と深い恋愛関係になるという羨ましい展開である。島耕作バツイチの独身であるから、勿論恋愛はフリーである。相手の女性も独身のことが多いから、不倫でもない。この設定が主人公の行動をダイナミックに面白いものにしている。皆、島耕作に憧れはするけど、決してそうなれないのはこの立場の違いでもある。それでも、彼のプライオリティーの一番はやはり仕事なので、恋愛にどっぷり浸かる人物でもない。一人の女性に執着するわけでもない。そのスタイルも男からすれば憧れとなるのであろう。あ〜羨ましい、島耕作
(次のサイトから島耕作の社長就任会見の動画が見れます。http://shimakosaku.net/