神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

戦場のサレ妻

macky-jun2008-05-30

  主婦の友社から4月に出たばかりの「戦場のサレ妻」という小説が面白い。元々は携帯小説であり、蓮居くうなさんという主婦が「魔法のiらんど」という携帯小説サイトで書いた話であるが、これが爆発的なアクセスを集めており、このたび書籍化に相成ったらしい。
【サレ妻】旦那に浮気された妻の略、浮気が原因で離婚した妻を元サレ妻と呼ぶ事もある。サレ妻との対照として浮気をする旦那をスル夫とも言う。不倫女VS奥様のネット上討論の中から自然に生まれた言葉。
 『戦場のサレ妻』あらすじ: 主人公はある日突然、夫のケータイを見てしまい、夫が自分の友人と浮気していることを知る。夫を信じ、愛していただけに、ショックで自分の命を絶ってしまおうとする主人公だったが、自分のため、3人の子どもたちのため、夫や愛人と戦うことを決意する。平凡な主婦であり、母親だった主人公が、夫の浮気に深く傷ついた末に導き出した結論は?人を愛すること、信じること、家庭とは何なのかを読むものすべてに問いかける衝撃作。
 と、ネットの紹介には書いてあり、そのまんまコピーさせて頂きましたが、著者の創作・創造とは思えないほど、リアルで詳細に描かれていて、またメール会話の脇での主人公「空」の心の声が、ユーモアたっぷりに描かれており、シリアスできつい内容の小説なんだけど、結構笑える、明るい力強い内容となっています。著者はかなり、笑いもとれる力量の持ち主と見ました。
 上巻を仕事中の行き帰りの電車の中で、次の展開は・・とドキドキしながら、あっという間に読みましたが、是非下巻を読みたくなったので、明日購入しようと思います。下巻は修羅場が待っています。これからまさに「空」の戦場です。実はネットでも無料で現在読むことができます。だけど、書籍版の内容はそれに一捻り入れており、ドラマティックな展開となっているようです。
 世の男性・女性に不倫の怖さを思い知らされる内容の話です。だけど、主人公「空」のけな気さに対して、夫の「なお」がかなり酷い、どうしようもない夫として描かれています。読んでいると、確実に「空」を応援している自分に気がつきます。実際の不倫・離婚劇では一方的ではない、双方の事情に依るものが多いのでしょう。この小説では当然ながら女性側の見方で書かれており、男性側の主張(言いわけ)は一切ありません。
 最近ではこの手の愛憎がからむ小説を読むのは久し振りで、昔、渡辺淳一を読んで以来でしょうか。携帯小説はまず中学生に流行り、次に高校生と、学生のものという感覚が近いが、これが徐々にその上の年層に拡がりつつあるらしい。こうしたトレンドの動きを捉えるのも、キャピタリストの大事な仕事なんですよ。わかってください。決して遊んでいる訳ではないんですよ。