神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

村上春樹「ノルウェイの森」に今更嵌まる

macky-jun2010-11-27

 「ノルウェイの森」を読み始めた。言わずと知れた村上春樹の代表作の一つだ。何故だか、文庫の上巻が家にあった。いつ、どこで買ったのかも思い出せなかった。通勤の行き帰りに読んでいたが、たちまち村上ワールドに嵌まってしまったようだ。ノーベル文学賞候補になる程の作家なのに、これまで不思議と村上春樹の本を読んだことは無かった。
 主人公37歳のワタナベが飛行機でハンブルグ空港に着陸すると、Beatlesの「ノルウェイの森」が流れ出し混乱する場面から始まる。そこから20歳の大学生の時の自分を回想する物語だ。自殺した親友の恋人だった直子と大学の同窓生の緑との間で揺れ動くワタナベの青春を描いた恋愛物語のようだ。というのも、まだ4章120ページを読んでいるところなので、この先どんな展開になるのか、わからない。
 自分の子供と同じ年代の若者の青春恋愛物語など、今更関心はなかった。永らく読まず、ほったらかしにしていたのもそういう理由だ。しかし、哲学的な心象風景の描写が妙にすっと入ってきた。今更関心はなくはない。僕たちもそういう年代を生きてきたわけで、37歳が17年前を回想するように、52歳が32年前を遡っても悪くない筈だ。
 そんな訳で52歳の僕も20歳のワタナベになって、直子や緑を想ってみることにした。村上春樹の持ち味なのか、渇いた描写や心理分析が、自分を20歳の自分に引き連れて行ってくれた。これが村上ワールドに嵌まるということなのかもしれない。
 娘にいま「ノルウェイの森」を読んでいるよと言ったら、次に貸してくれと言われた。21歳の娘にとっては現在進行形の年齢だ。そういえば、この12/11(土)から映画化公開されることを知った。今日、本屋に下巻を買いに行って知ったのだ。また、知らずにミーハーなことをしてしまった。妻に馬鹿にされてしまうが、天性のミーハーゆえの感度の良さだろうか?