神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

時価総額ランキングを見て思ったこと

macky-jun2012-06-23

  公私共々バタバタしており、ブログからもすっかり遠退いている。最近は週末にこうしてたまに書くのみであるが、元々始めた時はそんなペースで考えていたので、まあこれでいいかなと思っている。
 先日、FacebookIPOして、9兆円の時価総額をつけたのに驚いたことがあった。その後、同社株価は急落してあっという間に6兆円にまで価値を下げたのだが。いずれにしても設立してわずか8年、大学生の情報サイトからスタートした学生ビジネスがあっという間に世界で9億人超の人が利用するSNSというインフラとなった。一方で国内のSNSに留まったミクシィ時価総額はピークの3000億円を遙かに下回る250億円程度である。いまミクシィは身売りするのではと言われている。
 このFacebookのつけた9兆円を上回る時価総額を持つ国内企業はトヨタ自動車の10.5兆円のみである。ちなみに米国のトップはAppleの40兆円だ。国内企業の時価総額ランキングは2位がNTTドコモの5.4兆円、3位三菱UFJFGの4.7兆円、4位ホンダの4.5兆円、5位NTTの4.4兆円、6位JTの4.3兆円、7位キャノンの4.2兆円、8位日産自動車3.4兆円、9位ファナック3.2兆円、10位三井住友FGの3.2兆円で、みずほFGは11位2.7兆円である。以下、新興勢力を見ると、12位にソフトバンク2.6兆円、16位セブン&アイHD2.1兆円、20位ファーストリテイリング1.8兆円。時価総額の毀損が激しい電機業界はパナソニックが35位1.2兆円、ソニーが45位1兆円と大幅にランクダウンしている。厳しさが伝えられる野村證券は9800億円と1兆円を切って47位である。
 これを時系列で追っかけてみると、1960年のトップ3が日立、東芝八幡製鉄、1979年がトヨタ、日産、日本石油、1989年がNTT、興銀、住友銀行、1999年がNTTドコモ、NTT、トヨタであった。90年のバブルが弾ける直前にはベスト10の内、6社は銀行であった。ちなみにみずほFGとなった興銀が2位、富士が3位、DKBが5位であった。この時の3行の時価総額合計が24.6兆円であり、現在のみずほFGが2.7兆円であるから、1ケタ違う1/9の価値となった。
 時価総額を時系列で見ると、企業の栄枯盛衰が見えてくる。一方で、50年前にも上位を占めていた大企業が相変わらず、日本企業の中心にいることにも驚きを禁じ得ない。米国のような新興勢力があまり育っていないのがわかる。それなりに栄枯盛衰はありながら、新陳代謝が進んでいないのが日本の企業だろうか。