神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

地名の話

macky-jun2012-04-08

  大震災の被災地になった岩手、宮城、福島の地名で、ある共通の地名がある。釜石、塩竈(しおがま)にある「かま」の文字、これは「津波が土地をかむ」という意味の名残ではないかという。ちなみに鎌倉も同様な読み方をすれば、津波の危険性のある土地だということになる(15世紀に大仏殿が大津波に浸かり流され、現在の露出した大仏像になったともいう)。また、女川原発で有名になった女川(おながわ)、小名浜(おなはま)にある「おな」の文字は、激しい津波を表す「男浪(おな)」ではないかという。こんな地名研究家の話を偶然テレビで耳にした。
 さらに福島原発の地元である双葉郡は、標葉郡(しめはぐん)と楢葉郡(ならはぐん)と合併し双葉郡となった。標葉は津波をしめ出すという意味がこめられているという。この地域の人々は度重なる三陸地震と大津波に苦しめられ、戦ってきた。地元の人たちの思いや苦しみが地名にこめられているらしい。津波には気をつけろという昔の人々からのメッセージかもしれないのだ。
 地名にはその土地にまつわる歴史がこめられている。これをゲニウスロキ(地霊)という言葉でいうこともある。先人の生活の知恵が地名には詰まっているのだ。だから簡単に変えてはいけないのだ。三陸地方の地名には大津波を後世に伝える暗号のようなものが、地名という形をとって伝えられている。
 行政の効率化の名の下で市町村統合が行われ、歴史的に意味のあった町名が消されていった。「西東京市」や「さいたま市」や「南アルプス市」という無味乾燥な町名が取って代わり名付けられた。幸いなことに私の住む神楽坂には江戸時代から続く古くからの町名が残っている。ニ十騎町、箪笥町、白銀町、津久戸町、納戸町、細工町、矢来町、山伏町、岩戸町、砂土原町・・・昔からあった地名は美しい。ここでも肴町が神楽坂5丁目に、上宮比町が神楽坂4丁目に変わってしまったり、行政の犠牲になり強制的に変えられた町もある。町の名前には必ず何らかの意味が籠められている。過去の上に現在がある。過去の人からのメッセージかもしれないのである。それを勝手な理由で変えてはいけないのだ。
お花見に街を歩いてきました。物凄い人の数でCANAL CAFEには長い行列ができていました。