神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

140年前の江戸城を撮った男

macky-jun2011-01-23

  昨日行った江戸東京博物館常設展での企画展「140年前の江戸城を撮った男-横山松三郎」について書きたい。明治維新を経て、荒廃した旧江戸城を撮った写真家として有名であり、前から観たかった写真群である。
 横山松三郎(1838〜84)は千島列島択捉島で生まれ、幕末期に写真術に興味を持ち、努力の上習得し、1868年上野池之端で写真館「通天樓」を開業する。日光の撮影では重い機材を担いでの登山と撮影は困難を極めたという。そして、彼を今日まで有名たらしめているのは、旧江戸城の撮影であろう。
 1871年太政官少史蜷川式胤(にながわのりたね)の命を受け、維新後、荒廃著しかった旧江戸城を撮影する。幕末幕府財政は困窮を極め、それを継承した明治政府も同様に財政は苦しく、短期間の内に旧江戸城は廃墟となる危機に瀕していた。それを危惧した蜷川式胤は立派な役人である。そしてそれを撮影した横山松三郎。この写真の彩色はなんとあの明治の大画家・高橋由一がやっているのだ。
 横山松三郎は他にも社寺やさまざまな重要文化財の撮影を行なっている。また、写真の新しい技法を研究したり、油絵にも興味を持っていたようで、幾つかの作品を残している。この日、着目したのは、横山松三郎が当時としては珍しい現代風のイケメンだったことだ。セルフポートレイトと題した自分を写した写真が何枚もある。相当なナルシストだったのか。
 この後、予約していた「ちゃんこ照国」でちゃんこ鍋コースを堪能する。やっぱり、両国と言ったら”ちゃんこ”でしょう!この街には点在する相撲部屋と並び、ちゃんこ料理屋がたくさんある。この日は初場所14日目で、国技館では白鵬が優勝を決めた。取り組みが終わる前の5時半を敢えて予約しておいた。6時過ぎには相撲観戦した客が続々やってきて、あっという間に満席になった。みんなワイワイガヤガヤ、今日の取り組みの話でもしているのだろう。この騒がしい雰囲気がちゃんこ屋には似つかわしい。
 「ちゃんこ照国」は第38代横綱照国のご長男が営む店であり、鶏ガラをふんだんに使った薄口醤油スープがとても美味しい。和牛のしゃぶしゃぶや海老しんじょう揚げや刺身もとても美味しかった。コース料理@4,300円に、ビールに酒2合2本を飲んだ。美味しいちゃんこ料理の余韻が残り、歴史と料理を堪能した、充実した一日であった。