神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

「江-姫たちの戦国」特別展

macky-jun2011-01-22

 昨日(1/22)は江戸東京博物館に行ってきた。いま特別展でNHK大河ドラマ「江ー姫たちの戦国」をやっているのだ。「江」はテレビ放送は今日で3回目。毎回楽しみに観ている。同館でやっている大河ドラマ特別展を観に行ったのは「新撰組」以来である。まあ、その位私も気合が入っているということです。
 主人公の江は近江国小谷城主・浅井長政と、織田信長の妹・市の3女として生まれた。長女の茶々は秀吉の側室・淀君となった。江はとても数奇な運命を辿り、わずか12歳で尾張国佐治一成に嫁ぐが、秀吉の命ですぐ離縁、秀吉の甥・秀勝と再婚するも、すぐ死別。そして、徳川家康の三男・秀忠と3度目の結婚をし、妻となる。この後、秀忠は徳川第2代将軍となり、二人の間に生まれた家光は3代将軍となる。
 数奇な運命はこの後も続き、長女・千姫は(姉・淀君の子でもある)豊臣秀頼に嫁ぎ、大阪の陣の戦いでは敵味方となり、戦うことになる。5女・和子は後水尾天皇中宮となり、明正天皇を産みます。すなわち、信長・秀吉・家康と全て血縁関係にあり、将軍の妻・母であり、天皇の祖母になるという、戦国・江戸時代のスーパーセレブである。このような人脈を持った女性というのは、歴史上極めて稀なのではないだろうか。
 今まで何故、歴史の表舞台で江のことが語られなかった方が不思議なくらいである。まさに激動の生涯とはこういう人の人生であろう。特別展では関係する人々の遺品や手紙や朱印状など歴史的資料が沢山展示されており、2時間近くかけてじっくり観たのだった。
 なかでも印象的だったのは、江の産んだ男子2名の内、将軍となった家光は春日の局(前に大河ドラマの主人公となった、大原麗子懐かしい〜)が育てたが、次男忠長は手元で育てたので、情愛は忠長に傾いていた。秀忠も江も優秀な忠長を将軍にしたかったようだ。しかし、適わず家光が将軍となる。忠長は江の菩提寺を江戸増上寺とは別に自分のいる駿府(静岡)に設けたという。その崇源院宮殿(くうでん)が展示最後のブースに飾ってあり、暗い中でまばゆく上品に輝いていた。現在は目黒の祐天寺にあるという。忠長はこの後、行動がおかしくなったとの咎めを受け、家光に蟄居を命じられ、自害させられる。そんな忠長の母・江への愛情と無念さが感じられる宮殿であった。
 武士の時代は兄弟、親子だろうと敵ともなり、互いに殺し合う。大変な時代である。当時の人たちはどうやって精神状態を維持したのであろうか。それとも武家の習いとして、当たり前のことであったのだろうか。
 この後、常設展に行き、企画展としてやっている「140年前の江戸城を撮った男-横山松三郎」を観る。こちらも内容があり、別途書きたい。