神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

ブランドの興亡

macky-jun2010-10-06

  2日サボってしまったので久しぶりに書く気分で新鮮です。毎日、それなりに楽しいことや新しいことがありますが、ここに書けることばかりではありませんので、筆がなかなか進みません。
 昨日、「ユニクロ症候群(シンドローム)」(小島健輔著 東洋経済新報社)という本を買ったが、実にいい本だと思った。世の中にはユニクロの快進撃に対して、同社や柳井正さんに対しての礼讃本が多いのだが、この本はデータや産業分析の観点から、ユニクロを冷ややかに醒めた視点で見ている本である。
 この書については読み終わった後に、また書きたいと思うが、興味を惹いた図表に「世代別の人気ブランド」というのがあった。男女別に5歳毎刻みに、20歳から69歳までBest20までのランキングがある。我々50〜54歳男性のランキングは、1位ユニクロ、2位バーバリー、3位ラルフローレン、4位ダーバン、5位Jプレス、6位ブルックスブラザーズ、7位ナイキ、8位ニューヨーカー、9位リーバイス、10位ダンヒル、とある。何となく同年男子、納得するでしょう!?
 これに、55歳以上の男性には、アクアスキュータムやピエールカルダンやダックスなどが加わる。一方、男性で若くなると、ポールスミスユナイテッドアローズタケオキクチビームスやシップスが上位に行く。年代により微妙に変わっていくから、人気ブランドの変遷はとても面白い。
 ちなみに50〜54歳女性のランキングは1位ユニクロ、2位バーバリー、3位23区、4位ラルフローレン、5位マックスマーラ、6位シャネル、7位組曲、8位クレージュ、9位無印良品、10位自由区、となっています。このブログを見てる同年代女性の皆さん、如何でしょう?
 好きなブランドというものは年代を平行移動していく。自分を振り返っても、若い頃出会ったブランドをそのまま支持し続ける傾向があると思う。というか、新しいブランドに目が行かないのか、感性がついて行かないのか、拘ってしまうのである。そして、年代を問わず支持され続けるブランドと、年代と共に支持年代が上がっていってしまうブランドとがある。各年代から支持を受け続けるブランドというのはマーケティング戦術が巧みである。例えば、バーバリーユニクロ組曲やラルフローレンがこれに当たる。しかし、ラルフローレンが20代の男女から急速に支持をされなくなっているのは何でであろうか?
 さて、このランキングの出典について書かねばならない。これはマーケット調査会社のブランドデータバンク社が全国3万人に対し、08/12〜09/1に実施した消費者嗜好調査をもとに作成されたものだ。だけど、殆どの年層に渡り、男女を問わず、ユニクロが最上位にいるのに私は些か違和感を覚えている。調査の仕方が、実際に購買するブランドか、(必ずしも買わないけど)好きなブランドか、で調査結果は大きく変わるのだろうと思う。
 ブランドの盛衰に歴史的な興亡を感じると共に、自分というものも朽ち果てていくような寂しさを感じた考察であった。貴方の好きなブランドは何でしょうか?