神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

異邦人

macky-jun2010-09-08

 久保田早紀という歌手が歌った「異邦人」という歌を覚えているだろうか。シルクロードを連想させるこの歌は、私が大学の時代に爆発的にヒットした。家電メーカーのCMに採用されたのも印象的だった。また、個人的には久保田早紀が同じ歳であったことに加え、「異邦人」のジャケット写真がエキゾチックでどこか暗い影を纏っていたのも、強く魅かれた理由だ。
 久保田早紀はいきなりデビュー曲で当り過ぎたのが、不幸の始まりであった。彼女は当時流行りのシンガーソングライターであり、自分で作詞作曲した歌をピアノを弾きながら歌っていた。その後も何枚かのアルバムを出し、異国調を帯びた曲や、全く違うアメリカンポップスの世界や、いろいろな世界にチャレンジする。しかし、「異邦人」に匹敵するようなヒット曲はその後ついぞ出すことは出来なかった。そんな中で、我々の記憶から久保田早紀という歌手はいつの間にか消えていった。   
 数年前、さる広告チラシで彼女の存在を知った。本名の久米小百合で、教会音楽の歌手として静かに活動しているのを発見した。昔の尖がった印象はまったくなく、幸せそうな円熟した柔らかい表情の女性になっていた。昔も飛び切りの美人であったが、熟年の女性としてとても魅力的になっていた。同年代として、それがまた印象的であった。
 「異邦人」時代の自分を、嵐が吹き抜けていくような状態だったと述懐している。その後の挫折の日々、苦しい時間を経て、彼女は教会音楽の歌い手として、心の平安を取り戻していったようだ。ちょっと不思議な美少女が、魅惑的な貴婦人に変わっていった。その心の変遷を知りたいと思った。
 先日、「久保田早紀 ベストコレクション」というCDを買った。改めて、久保田早紀を聴いてみると、その歌詞やメロディーに精神性の高さを感じることができる。異国情緒を感じさせる曲は、あの「異邦人」に連なる世界でもある。「夢飛行」「天界」「サウダーデ」「白夜」・・・という曲は題名のつけ方だけでも、痺れてしまう世界である。http://www.youtube.com/watch?v=JACh1ET0paQ&feature=channel ←1979年の久保田早紀さんに会えますよ。
http://www.youtube.com/watch?v=Po65ZuYcPrQ&NR=1 ←ZARDバージョンもカッコイイですぞ!