神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

(私論)何故インドは急に成長しだしたのか?

macky-jun2010-09-01

 ここ2日間は旧知の先輩と昼飯を食べた。今日、Iさんと話をしていて、「中国は共産主義の下でずっと眠っていたのだけど、何でインドは同じように眠っていたのだろう?」と素朴な疑問を呈してみた。何でだろう?何でだろう?と暫くお互いに考えていたが、「それはきっとエアコンがなかったからではないか。」という仮説に辿り着いた。確かに今年のこの暑さを経験してみて、年柄年中こんな風に暑くて、涼しい秋が来るという希望もなかったら、やる気はなくなるよねと思った。
 インドにエアコンが普及したのはいつ頃からだろうか?おそらく、格差が激しい社会だから、エアコンに全く縁のない人もいまだに多いに違いない。インド企業のオフィスに普及したのは何時頃からだろうか?ここ10数年のことだろうか。日本でも我々が学生時代には学校には図書館以外にはエアコンが無かった。公立の小中高は当たり前で、大学でさえそうだった。汗をダラダラ流しながら、授業を聴いていた覚えがある。窓の外でプールに入っている他のクラスの仲間が羨ましかった。
 当時、今では信じられないだろうが、地下鉄にはエアコンが入っておらず、蒸し風呂のようであった。「暑いから、今日はこの位にしておくか!」というのが、夏の夕方の職場の共通の合言葉であった。上司や先輩のその言葉で、我々はビアガーデンやホールに繰り出した。エアコンが当たり前にあるオフィスでは、この合言葉は通用しなくなった。スペインにシエスタの習慣があったように、暑い国々ではそんなにしゃかりきになって長時間は働かなかったのではないだろうか?
 インドばかりでなく、常夏の赤道直下にある国々が新興国として、経済成長を始めたのには確かにエアコンの存在が大きいのかもしれない。かつては貧しかったので、エアコンも装備できなかったが、経済発展と共に当たり前の装備品となった。先日、シンガポールに旅してきた娘の話では、どこでもエアコンがガンガン効きすぎて、寒いくらいらしい。我が家の隣に最近引っ越してきたシンガポール人の家庭は、朝から深夜までエアコンをかけっ放しである。室外機が我が家のリビングのすぐ下にあり、エアコンを嫌い、窓を開け放しているから排出した暖気が部屋に流れ込む。これに妻は怒っているが、俺はまあお隣さんだから、うまくやってくれよと宥めている。