神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

カントとの夢の中での散歩

macky-jun2010-07-21

  何故か、カントがケーニヒスベルクの街を散歩している夢を見た。カントは例によって、時間に正確で、街の人は彼の散歩に合わせ、時計も合わせていたとの逸話もあるほどだ。ケーニヒスベルクには7つの橋があり、この橋を一筋書きでなぞれるか、頭の体操によく出てきた、有名な橋である。そんな不思議な思いに浸りながら、石畳の上で売っている屋台の店のブルストが美味いな〜と、満足しながらカントの散歩の道を歩いたのだった。
 本当にドイツ料理ばかりは、レストランで出される料理よりも、街角の焼きブルストや、鉄道のInbisで売られる茹でソーセージの美味しいことは間違いない。加えて、肉屋さんで売るシュバイネハクセ(豚をトロトロに茹でた料理)にザウアークラウトにコッぺパンで、立ち食いする昼飯の美味しいこと。
 一般的にドイツ料理は保存食の文化だから、海も北にしか面していないし、鮮度のいいものを食べる習慣はない、とまで言われてしまっている。Nord Seeという魚屋さんのチェーン店がドイツにはあるのだけど、日本に育った私にはどうもいけねえのだ。一方で、保存食ならではの、ブルスト、ハム、チーズ、豚料理にはとても美味しいモノがある。
 さて、中世・近世の知識人たちは食に対する愉しみもそう多くはないし、ひたすら考えることにのみ集中し、愉しみを見出してきたのだろうか。人間、多くのものに目を奪われると、何も為し得ない。質素な食文化の中にこそ、偉大な思想が生まれたのだろうか。