父の誕生日に

　私の父は、今日、80歳の誕生日を迎えた。病院で迎えることになったが、おそらく感無量であろう。男の平均寿命は79歳だから（世界で3番目。女はずっと世界で1番）、それを超えた。ちなみに俺も、本能寺の信長ではないが、その時代に言われた寿命「人生50年」の50歳を既に超えている。
　人間の寿命とは、人生とはなんであろうか、と考えることが増えてきた。最近の自分の周りに起こることを受け止めると、人生熟してきたなと感じることばかりである。あらためて、人生の持つ意味を考えさせられる深い事象ばかりだ。
　全てのコト、モノ、人の意味を考えながら、大切に対応していきたい。これはいまの自分にとって、何を意味しているのか。この人の言うことはどういうことか。どういう思い、心から発した言葉なのか。いま、自分が情熱を傾けるべきは何なのか。
　そんな心持ちを持って、職場であれ、電車の中であれ、周囲を見渡してみると、何か、こんな自分でも悟れる心境になれるから不思議なものである。
　写真は、昨秋訪れた北国街道の海野宿で撮った民家の壁です。かの”北斎”のベルリンブルーの色彩が何とも言えない、いい味わいです。