神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

「ブラック・スワン」からの抜き書き

macky-jun2010-03-10

  いま、このタイトルの本を読んでいるのは先日お伝えしたばかりだ。今日はこの極めて警句的な、皮肉交じりの本から、私が線を引いた箇所をご紹介したい。
 ・複雑でどんどん再帰性が高まる現代の環境では、通念はまったく通用しないのを理解する必要がある。
 ・私たちがものごとを考えるときの習慣に楯つき、私たちの世界は極端なこと、わからないこと、そしてありえないことでいっぱいだと主張する。
 ・私たちは、後ろを振り返るときには優れた性能を発揮する機械だ。人間は自分をだますのがとてもうまい。
 ・科学が導き出した結論のいくつかは、めったに起こらないことが与える効果を過小評価(あるいは完全に無視)しているので、現実の世界では使い物にならない。実際、黒い白鳥はそういうところで生まれることが多い。
 ・アメリカ経済はアイディアを生み出すことに精力をつぎ込んでいる。だからこそ製造業の仕事は減り、同時に生活水準は上がっている。 
 ・果ての国では格差が大きい。データ一つが集計量や全体に、圧倒的に大きな影響を及ぼす。
 ・安心感が一番高くなるなるのは、リスクも一番高まったときなのだ!
 ・コンピュータができて社会は大きく変わったが、日々の生活には、取り立てて急な変化は起こらなかった。
 ・ものごとは相対的な時間の長さで見るべきで、絶対的な長さで見てはいけない。
 ・赤ん坊の時に母乳で育たなかった人たちは、いろいろな健康問題に悩むリスクが高い。
 ・私たちには特定の分野でだけ帰納的な推論を行うよう巧妙に仕込まれた本能を生まれつき持っていて、それが私たちを導いてくれるようだ。
 ・絶版の本を読むと、驚くようなことがたくさん書いてある。
 ・ひとたび一つの世界観を持ってしまったら、私たちはその世界観が正しいと示す例ばかり見るようになる。
 ・成功はほんの一部に集中し、成功する人は一握りしかおらず、彼らが賭け金の大部分をかっさらう。
 ・失敗し続けているように見えると、世間の風当たりに立ち向かうのは大変だ。
 ・何も得られなかったことにがっかりしてあきらめてしまわなければ、ある日突然何かがわかるのだ。
 ・幸福はいい気分の強さより、いい気分になった回数のほうにずっと強い影響を受ける。
 ・不幸についても同じ仕組みが逆に働く。短い期間にまとめてつらい思いをしたほうが、長い間にわたってつらい思いをし続けるよりましだ。
 ・中国の水の拷問よろしく、少しずつだらだらと損をしていく状況に日がな一日さらされていると、身体に疲れが溜まる。損は、より高度な皮質組織を飛び越して、脳の情緒を感じる部分に効き、それから海馬にゆっくり影響を与えて記憶力を弱める。 
写真は妻と私の一押しのバレリーナ上野水香の「ブラック・スワン」です。