神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

亀井大臣のモラトリアムにモノ申す

 朝、日テレの「ウェークアップ」を観てたら、今、話題となっている亀井金融・郵政担当大臣が出演していた。モラトリアム政策を行なうと発言し、物議を醸している。金融中心に株価急落にも繋がっている始末だ。中小企業や個人住宅ローンの借入金の返済猶予をするという。統制経済の始まりか。自由主義経済のもとで長期にわたるモラトリアムは発動された例がない。日本では関東大震災と昭和初期(1927)の金融恐慌の際に、1〜3週間、限定的にやったにすぎない。現在の日本経済がその時代と比べて危機的状況にあるというのだろうか、ちゃんとした検証がされたのかは甚だ疑問だ。
 そもそも「民間の契約」を侵害するものであり、文明国の政策ではない。憲法の財産権の問題にも当たる。企業や個人のモラルハザード(倫理欠如)を助長しないものか。誰を助けて、誰を助けないのか、その線引きはいったいどうするのか?こうした強制的な政策が銀行の貸し渋り貸しはがしを助長させる悪循環に繋がらないか。考えてみることは膨大にある。亀井大臣の主張はパッションのみ前面に出て、全体を俯瞰的に見渡すことが欠けているようだ。パネリストたちに猛反発をされていたが、大臣の答弁を聞いていると、頭が悪くてどうしようもないとの印象のみだ。中小企業救済策はもっと別のところにあるのではないだろうか。