桑田佳佑「音楽寅さん」炸裂
桑田佳佑が今宵もやりたい放題、演っている。8ch「音楽寅さん」の話である。今回は「日本文学特集」だった。タイトルを見て、えーッと思ったが、中原中也、高村光太郎、太宰治、与謝野晶子、芥川龍之介「蜘蛛の糸」、いま若者に大人気の小林多喜二「蟹工船」、樋口一葉、石川啄木、宮沢賢治「銀河鉄道の夜」、夏目漱石「吾輩は猫である」・・・が続く。小説や短歌や詩をベースに、彼のメロディーをつける。歌詩とメロディーのイメージが合わないものも多かったが、そんなのお構いなしだ。桑田ワールドでは、元の文学作品のイメージなど、関係ないかのようだ。
そもそも、文学なるもの、いつから高尚なものとなったか知らないが、所詮、大衆文学、芸能である。話の内容は色恋沙汰あり、人生からのドロップアウトだったり、空想世界だったり、我々の身近によくある普通の人間の物語です。その時々の人間の叫びであった筈です。有名な文学賞を獲ったり、教科書に載ったりで、我々自身が妙に持ち上げ過ぎているように思います。ならば、現代を代表するメロディーメーカーの桑田が、文豪を相手に弄り回して、アレンジしてもいいではないか。(そもそも、著作権は切れているよね。)芥川の「蜘蛛の糸」ではバックにアラビアンなダンサーが踊り、とっても妖艶な世界を演出していました。
サザン・オールスターズが休業しているので、今までやりたいと考えてきた構想をすべてぶつけているような気がします。小生が観れなかった「Abbey Road B面メドレー」もそうでした。ギャグあり、政治風刺あり、ダンスあり、即興劇あり、日頃のコンサートやCDでは表現できなかった、エンターティメントな映像の世界がここにあります。
昨日、コメントしてくれた、ゆきさんの期待には応えられなかったけど、今日はしっかりHDD録画できましたよ。やっぱり、桑田佳佑は天才か。今後も、やりたい放題やって欲しいものである。