神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

PV展に出席して

macky-jun2009-06-24

   今日は午後から幕張メッセで行なわれたPV Japan 2009(太陽光発電関連展示会)に行ってきた。グリーンニューディールをはじめ、いま注目される一大産業なので、度々同じテーマで開催されている。それだけ注目度も、ビジネスとしての期待度も高いということなのでしょう。2月にビックサイトで行なわれて以降、政府から発表されたスクール・ニューディールに絡むビジネスが新たに見られたのが、今回の特色でしょうか。
 出展企業はエレクトロニクスの大企業、電力・通信のインフラ系、石油ほかエネルギー、政府関係機関都道府県、外資系という顔ぶれである。我々もいくつか期待しているベンチャー企業がある。しかし、ここに出展して来ている企業群を見ると、やはり大企業や政府系のオンパレードであり、はたしてベンチャー企業に勝ち目はあるのかなと、思わざるを得ない気分にさせられる。 
しかし、世界に目を転ずると、このジャンルではベンチャーがあっという間に成長し、公開を果たし、トップ企業になっているのである。米国ファーストソーラー、中国サンテック、ドイツQセルズ・・・等である。大企業が主体の日本と、ベンチャーが主体の世界と、この違いは奈辺にあろうか。
 ここ数年、太陽光発電・電池の市場は急成長し、原料シリコンの需給は逼迫し、価格が高騰した。その機関車役となったのは欧州であり、日本は太陽電池生産量であっという間に追い抜かれた。これはドイツで、フィード・イン・タリフ(太陽光発電買い上げ制度)が強化されたことが発端となり、欧州諸国に普及したことが原因である。しかしながら、昨年後半の世界不況の影響、並びにスペインショック(買取り上限設定と買取価格の引下げ)により、太陽光バブルが弾け、欧州需要が急減した。一時は世界シェアの50%あったスペインが殆どゼロになった。現状では一気に供給過剰になり、在庫調整でシリコン価格も低下し、2009年はマイナス成長となる見込みである。ということで、政策リスクがもの凄く高い業界である。但し、短期的には調整局面となろうが、長期的に成長市場であることは間違いないのであろう。それはPV展の熱気を見ても、感じられたことである。