神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

TOKYO AIMで閉塞感を破れるか

macky-jun2009-01-29

 連日、忙しかったので暫くブログを空けてしまいました。27(火)は息子との約束で007新作「慰めの報酬」を観てきました。いや〜凄かった!最初のカーチェイスから迫力満点、目を離せず、緊張感のあるシーンが連続するので、疲れますが、とても充実しています。たぶんシリーズ歴代最高の出来でしょう。消えてしまう車とかハイテク装備に頼らず、生身で勝負するボンドはとてもカッコイイ。歯の浮くような軽口も決して叩かない、無口なボンドは地に足が着いていて、気持ちがいい。是非、劇場で味わって欲しいと思います。昨夏、新しく完成した新宿ピカデリーはゴージャスな雰囲気で素晴らしい。ソファーのような広い座席で、最高水準の音響設備がこれまた凄い。自宅でDVDで観るのとはまったく違う。やはり、いい映画は映画館で観たい。
 28(水)は我社から3名の転出者があり、送別会が新橋鳥森の居酒屋で行われました。当部からもK君が異動となったので、私が送る言葉としてスピーチをさせて頂きました。40人もの盛大な会でした。今日はいつもどおり、ジムに寄ってきました。年明け後、風邪をひいたり体調を崩していましたが、ようやく体が軽く動くようになりました。汗をたっぷりかいて、体中を動かすので、これが体のケアになるのだろう。日頃、動かさない筋肉や関節は多いので、週2回はなんとしても行けるようにしたい。
 今日は東証のプロ向け市場の概要が発表されました。新市場は「TOKYO AIM(トウキョウエイム)」の名称で、東証グループ51%、ロンドン証券取引所49%出資の合弁で、09/4に創設される。東証斉藤理事長の記者会見が行なわれたが、同日三菱UFJ信託銀行が本店でIPOセミナーを開催し、「TOKYO AIMの開設について」説明があり、出席してきました。東証上場部の伊藤企画統括役から、とても明快な説明がありました。ロンドン証取からもAnna Dingleyさんが東証に派遣常駐しており、列席されていました。Annaさんには「London Aim」の説明で、前に我が社に来て頂いたことがあり、お会いしたことがありました。
 この新市場の特徴は上場の為の数値基準を一切設けないので、上場が容易であるという点です。既存市場であれば、上場基準として株主数、時価総額、売上、利益等の数値基準があります。四半期開示も不要で、年2回でいいし、監査証明も既存では直近2年度以上ですが、直前年度のみでOKです。また、開示言語は日本語または英語であり、会計基準は日本基準ばかりでなく、国際会計基準が柔軟に認められます。要は投資家を一般個人には解放せず、プロ投資家のみに限定するので、公開基準を大幅に緩和したのです。では、プロ投資家とは何か?機関投資家投資ファンド個人投資家では金融資産が3億円以上あり、投資経験が1年以上ある場合にのみ参入が許可されるようです。
 また、一番大きな違いは上場審査を取引所が行わず、指定アドバイザー(J-Nomad)が行ないます。指定アドバイザーには証券会社が選ばれますが、現在5社ほどがノミネートされているようですが、野村証券等日本の大手証券が中心になるのでしょう。これはLondon Aimを見習った仕組みであり、企業の上場適格性を評価するとともに、上場までの過程での助言・指導を行ない、上場後もJ-Nomadとの契約を義務付け、市場ルールや特に開示義務を遵守するように経営指導します。一説には証券会社はJ-Nomadへの参入に及び腰であるという声も聞かれます。企業に問題が発生すれば、J-Nomadの評判が落ち、金融街で商売がやりにくくなるのではないかということです。リスクが高い割にはリターンが少ないということでしょうか。5月に初の上場企業が出ればと言ってますが、おそらく最初はJ-Nomadが慎重になるあまり、重いスタートなるのでしょう。しかし、London Aimは一般個人投資家に開放されてもいるが、参入・退出の激しい市場で、2000年以降、約2500社が新規上場したが、現在は1,550社の企業数であり、1,500社ほどが消えている。入れ替わりのある活性化した市場を創ってほしい。手前のソロバン勘定ではなく、大きな使命感を持って、成長企業を発掘する目利き能力を磨き、次代を担う企業を育成して欲しいものです。閉塞感が深まる新興市場の中で、待望の新市場であり、大いに期待するものである。