神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

世界中が風邪をひいてしまった

macky-jun2008-10-11

久し振りに風邪をひいた。しかも先週辺りから燻っているのでかれこれ2週間近くにもなる。いったんは治りかけていたが、2日前から同様にひいていた妻の症状とSWAPするかのように、今度はのどが痛みだしてきた。久々に町医者のYクリニックに行ってきた。診察券を見ると9年ぶりだろうか。流行っているのか5人も待っていた。T先生にお会いするのも実に久し振りで、お互いに歳をとったなと思った。家族全員がT先生にはかかっており、先日も娘が来たばかりだった。
 今の経済危機の話で盛りあがり、まだまだ底は深そうだし、為替も70円台もありうるのでは、とか、公的資金注入はなかなか米国民が認めないだろうし、なかなか策がないね。それにしてもリーマンCEOの高額報酬にはたまげたよ、という話になった。お互いに興味のある話なので、尽きそうになかったが、他に患者さんも多かったので適当に切りあげた。薬で治ればいいけど、この3連休ともかくおとなしくして養生しよう。
 それにしても世界的な株価の暴落、急伸する円高。このわずか一週間で日経平均株価は3,000円も下げたのである。この一年間で世界の時価総額(株式価値)は2,800兆円が減少。東証一部の時価総額は235兆円減で、これを国民一人当たりで見ると、日本は一人200万円、英国が400万円、米国が300万円の目減りをしたことになる。株安は持たない人も含めて、消費者心理を冷やし、景気を蝕む。今回の金融不安が実体経済に与える影響は大きく、むしろこれからじわりと効いてくるのであろう。早くも高級車や家電品に買い控えの傾向が出だしている。トヨタの高級車レクサスの最上級車LS600Hの販売が前年比77%減となったり、好調だった小型デジカメの伸びが止まったらしい。
 世界経済はグローバル化していて、米国が風邪をひけば日本も欧州も風邪をひいてしまう。我が家では夫婦の風邪をうつしあっている程度だが、こと世界経済となると大問題である。米国の問題だった筈のサブプライムローンというウィルスが世界中に蔓延してしまった。一年の消費の内の何割かが集中するという米国のクリスマス商戦の落ち込みや自動車北米市場の影響は日本の製造業をも直撃する。更にこの円高が追い打ちをかける。今後の世界経済のことを考えると暗澹たる気持ちになる。何ができるのか、今、何をしなければいけないのか。
 金融安定化法の可決でも株価の下げは止まらなかった。具体的な金融機関への資本注入法の決定が必要であろう。日本の金融危機は2003年のりそな銀行への資本注入で終息した。金融機関への資本注入を米国民に納得させるには、最大の不満の要因となっている投資銀行トップの高額報酬への矛盾に対する回答を用意するべきだろう。かつて日長銀が潰れた時に、粉飾事件もあり、旧経営陣に高額退職金の返還を求めたやに記憶している。100億〜数十億円もの高額報酬を貪る投資銀行経営陣からの報酬の返還に手をつける必要があろう。イリーガルでなければ問題はないのか。特に経営破綻させた責任追及とペナルティーは納得のあるものでなければいけない。不思議とこのような議論が無いのに驚いている。資本主義を貫く米国がどのように理屈付けして、解決していくか楽しみである。