神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

ブックオフの面白さ

macky-jun2008-06-30

  ブックオフが昨秋、飯田橋駅前に大型店を出してからというもの、散歩といってはブックオフを覗くのが習慣化していた。何でも都心への実験店舗として出店した、この店の店舗効率(坪当り売上)は通常店の2倍もあるらしい。なるほど、いつも混んでいる。ブックオフはこれまで郊外店中心だったが、この成功で今後、都心での店舗展開を加速化する戦略に出るらしい。
 土曜日に外出した折にも、大森駅前に新しくブックオフが4月にオープンしたらしく、寄ってみた。新しい綺麗な店に入ると、この作りは・・もしや元銀行店舗では?と思った元銀行員の勘は、やはり当たっていた。三菱東京UFJ銀行の支店跡だった。銀行はここ数年来、統合で閉めた支店も多く、量販店や外食店に変わっており、ブックオフがその跡に入っているケースも多いようだ。朝、ラジオで言っていた幸田真音の「投資アドバイザー有利子」があったので早速ゲット。新書で、玄侑宗久「釈迦に説法」、茂木健一郎「脳の中の人生」をGet。山本武信「大学教授になれる本の書き方」という珍しい本を発見。結局、4冊を購入。しめて420円。実は昨日も蒲田店に寄り、浅田次郎「勇気凛凛ルリの色-四十肩と恋愛」、鉄腕アトム豪華愛蔵版3,4巻、斎藤茂太「50代から人生を愉しむ生きかた」の4冊を購入。こちらも全て各105円。2日間で8冊も手に入れて、しめて840円。1冊分の本代にも満たない。こんなに安くていいの?と思うし、著作者には一銭の印税にもならないから、貴重な知識を頂いているのに申し訳ないなという気持ちが強いけど、こちらも生活防衛。致しかたない。
 だいたい俺はブックオフに行くと、105円コーナーしか見ない。ブックオフはまずは正価の半値位で売って、売れ残って何か月かすると、自動的に105円まで一気に下げる。だから、この105円コーナーには、とってもお得な希少本があったりするのである。ちなみに今日のケースで言えば、山本武信「大学教授になれる本の書き方」(早稲田出版)などはなかなかMinorなので、手に入る本ではないので、発掘できてとっても嬉しいのです。まさに宝探しゲームのような感覚です。神田神保町の古本屋街では古本の値段は希少性で決まるので、店主の目利きによっては正価よりも高いプレミアムがつくことは儘あるのである。だけど、ブックオフは本部のマニュアルがしっかりと作られており、アルバイト店員でも買い取りの査定、売る本のプライシングが出来るようになっている。だから、正価より高いことはまずないし、とっても貴重な本が105円で買えちゃうこともあるのだ。
 何でそんなに詳しいかって?実は10数年前にこの会社に投資をしたので、企業審査をしたことがあるのです。当時はまだ東京都内には大久保に1店あるのみで、淵野辺本店周辺の神奈川県中心に20店くらいがある草創期だった。だけど、従来の薄暗い古本屋(これが俺としてはまたいいんだけど)とは対照的な明るい店舗で、本に機械でヤスリをかけて、きれいにして、チェーン展開を行っていくというビジネスプランだった。マニュアルがしっかり、わかりやすく出来ていたので、これなら誰でも対応できるし、多店舗化も可能だろうと判断した。案の定、今では全国津々浦々902店舗。我々の投資としては勿論、大成功だったけど、公開まではいろいろあって10年くらいかかったのだった。
 ちなみに、当社のHPを店舗数確認の為に開いてみたら、昔一緒に仕事をしたことのある、銀行時代の後輩M君がNo.2の専務取締役になっていることを発見。頑張ってほしい。いろいろな経緯もあり、ブックオフには人並み以上の愛情があって、店を見かけるとついフラフラ〜と入ってしまうのだけど、ブックオフにとっては105円本ばかり漁る、あまり有難い客ではないようだ。