神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

渡辺一枝チベット写真展

macky-jun2008-03-26

  月曜日に鎌倉に住む、小学校の同級生のK女史から、ハガキが届いた。渡辺一枝チベット写真展「風の馬」の写真絵葉書だった。最近、手紙というものを貰ったことが、年賀状を除いて珍しかったのと、K女史から手紙を頂いたのは子供時代を含めても初めてのことだったので、とても新鮮だった。
 文面もとても好かったので、勝手に紹介させてもらうと「楽しみにしていた写真展です。時を同じくしてチベットで起きた心痛む現実の話を、今日はしっかり耳を澄まして聴いてきました。遠い国に暮らす人たちにも、1日も早く穏やかな明るい春が訪れることを、祈らずにはいられません。」とある。・・・いいでしょう。
 彼女が行った3/20(木祝)は渡辺一枝さんの講演会が併せて行われたようです。この写真展の会場が神楽坂のセッションハウスであったので、おそらく「とてもいいから行ってみたら」と誘ってくれたのだと思います。おしつけがましさが一切なく、さりげなさが好かったので、かえって行きたいなと思いましたが、26日までなので残された日は2日。25日はH氏の送別会。今日しかないということで、会社の帰りに寄ってきました。
 渡辺一枝さんは1945年、ハルビン生まれ。作家。てっきり写真家なのかと思っていましたが、これまでチベット関係のノンフィクション、エッセー、絵本、訳書など数多くの著作があります。文章で伝わらないものを写真で伝えようと、今回写真展が実現されたようです。また、自身初の写真集「風の馬 ルンタ」を2月に出版されました。
 これまで撮りだめしてきたものの中から100点が展示されていました。また、写真帳としてジャンルごとに丹念に膨大な数の写真がありました。どれも素朴な中に暖かい色使いと優しい雰囲気が伝わってくる写真ばかりで、ほんわかと癒される空間でした。最終日、終了間際ということもあり、沢山の人たちが来ていました。
 写真を見ると、現代の日本からすれば時間が何百年か止まったような別世界であるけれど、村の風景は数10年前の日本にもあった風景だったし、そこに写っている人々の顔はとても懐かしく、昔日本の農村にも居た人たちの顔にとても似ていました。 
 渡辺一枝さんともお話ができました。21年間、数えきれない位、チベットを訪れたようです。彼女のハガキを見せると、20日の講演では話したいことが1/3も話せなかったと悔しがっていました。ちょうど今月中旬にチベットでの事件が起きたばかりで、渡辺さんは「暴動ではなく、たまりにたまったチベット人による抵抗です。中国政府によってチベット文化は抹消されようとしている。」と言われていました。今回の中国政府の鎮圧・虐殺はとてもつらいことでしょう。渡辺さんに「何故チベットに関心を持たれたのですか?」と聞いたら、「小さい頃の自分に似た子供達がそこにいたから。また、小さい頃から、チベットが好きだったので付いたあだ名が”チベット”になってしまったから」と言われました。とても優しそうな、癒し系の、素敵な女性でした。
 プロフィールによれば、渡辺さんは1987年春までの18年間、東京近郊の保育園で保母さんとして勤務され、退職の翌日に、初チベット旅行に出発。とあり、以降チベット文化圏の旅行を重ねられ、執筆活動をされてきたとのこと。家に帰って、ネット検索したらYahooで41,900件もあり、この世界ではとても著名な方であるということが分かった。作家の夫人とあったので、さらに検索を進めたら、椎名誠さんの奥様ということが判明。なんとなく、納得至極。