神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

東京大空襲(続)

macky-jun2008-03-20

  3/17・18と今度は日本テレビで「東京大空襲」のドラマが2夜連続で放送された。今、何故東京大空襲なのか? 1945年3月10日から63年が経ち、米国での60年経過ということで情報公開が為されて、新しい事実がいろいろと判明したからだろうか。
 1週間前の3/10当日に放送されたTBSの警視庁写真家石川光陽を主人公にしたドラマとどうしても比較してしまうが、個人的にはTBS版の方がはるかに面白かった。日テレ版は堀北真希藤原竜也主演の東京大空襲をテーマとした悲劇のラブストーリー仕立てで、助演陣も大変豪華なキャスティングだった。一方、TBS版は主演仲村トオルの迫真の演技は凄かったし、原田泰造酒井美紀も良かったが、キャスティングははるかに地味だった。おそらく役者に払われた出演料の総額は圧倒的に日テレ版の方が高かっただろう。にもかかわらず、TBS版の方が感動的だった。
 石川光陽の撮った凄惨な写真の迫力、ドキュメント仕立てのリアル感が違った。フィクションとノンフィクションの違いか。やはり、事実の伝える迫力はまったく違う。また、史実を整理し、ナビゲーションしてくれる面白さがドラマ単独ではうまく伝えられない部分なのだろう。その点、TBS版はうまく演出されていた。ドラマよりもドキュメントの方に時間が多く使われていた。一方で日テレ版はやたらコマーシャルが多く煩わしかった。出演料の差か?2日間使ったにも拘らず、TBS版の方がはるかに情報量は多かったし、伝わってくるものが重かった。
 写真は石川光陽の撮った33枚の1枚です。人間が炭のように黒こげになった惨たらしい写真が多いのですが、とても見るに堪えませんので、ここでは街の様子を捉えた写真に留めました。それにしても如何に情報管制されていたとはいえ、当時もマスコミ関係者の数は相当多かったはずなのに、写真は米軍の航空写真と石川光陽のものしか取り上げられません。まして3/10当日の惨状を地上で撮影されたのは石川光陽のもののみらしいです。石川は憲兵に殴られ、妨害されながらも写真を撮り続け、GHQからもネガを没収されそうになっても頑固に断り、庭に埋めて守った。だから、当時の悲惨な状況が歴史の真実として我々に伝わってくる。プロとしての仕事の在り方を知るうえでも熱い情熱が伝わってきたいい番組だった。
3/10に同じタイトルで書いています。宜しかったら下記URLで見てください。
http://d.hatena.ne.jp/macky-jun/20080310