神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

鉢呂大臣辞任の真相 

macky-jun2011-09-12

  鉢呂経済産業大臣が野田内閣の閣僚として、就任後わずか9日で辞任した。「死の町」と「放射能をつけちゃうぞ」の問題発言をしたというのが、理由であるがその経緯に腑に落ちないものがある。
 ネットからその発言のコンテクストを拾ってみると、「死の町」発言は、「残念ながら(福島第1原発)周辺の町村の市街地は、人っ子一人いない、まさに死の町という形でした」というものだった。形容表現として「死の町」を使ったのだが、確かに福島地元住民に「死の町」という言葉はきついが、文脈からみると、そんなにおかしなものではない。
 「放射能をつけちゃうぞ」のやりとりは、どこの記者かは不明であるが、記者の質問のほうがよっぽど問題である。
記者「大臣(作業服)着替えてないんですか」⇒大臣「今福島から戻ったばかりだ、そんな暇ないよ」⇒記者「じゃ福島の放射能ついたままですか」⇒(大臣やや怒って、一歩近づいて)「それがどうした? 放射能つけてやろうか?」であるらしい。
 そして、背景は9/5の同大臣の原発ゼロ発言に遡る。民主党政権はこれまで原発への依存度を下げていく方針は打ち出していたが、原発ゼロを明言したのは初めてだった。
 就任間もない大臣がここまではっきり言うのには、私も耳を疑ったものだが、原子力村と戦う発言してるので、袋叩きも当然だったようだ。核利権に喧嘩売ったから抹殺されたというのがどうやら真相のようだ。
 私は鉢呂元大臣の肩を持つわけでは決してない。最初は問題発言の部分だけ報道されたのを聞いて、「ひどい奴だ。辞めて当然だ。」と思ったものだ。しかし、何故そんな発言をしてしまったかと、その背景を追っかけてみると以上のようになる。鉢呂元大臣が何故、詳細に弁明をしなかったかには疑問が残るが、早速、言葉の上げ足取りが始まったなという残念な気持ちである。本件の発端は鉢呂大臣のフライングとも思えるゼロ発言に問題があろうが、マスコミは必ずしも真実を正確に伝えず、時に歪めていることに怖ろしさがある。