神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

東電のどんぶり推計

macky-jun2011-08-01

  早くも8月である。暑さ真っ盛りと思いきや、ここ2、3日はとても涼しい。電力使用制限令が発動されてから、丸1か月。家庭・企業での節電努力と、最高気温が低めに推移していることもあり、電力需給は余裕があるようである。供給に対する電力使用率は6/29の93%が今夏最高で、7月は9割を超えなかったという。原発停止を行なった関西電力に対し、この騒ぎの発端である東京電力が余剰電力を融通するという冗談のような話も浮上している。
 こんなさなかで東電の家庭電力推計が過剰などんぶり推計であったことが判明した。経産省資源エネルギー庁調査の実測値よりも2割も多く、家庭に15%の節電を要請していたが、必要以上の節電を求めていたことになる。
 東電のデータは3/11の事故以来、信用できないことが多く判明している。消費量データは500kw以上の大口契約者の一部しかわからず、家庭と小規模事業者のデータは実態ブラックボックスとなっている。企業にとっては売上高を推計する基本的な需要データであろうが、いったい何故こんなずさんなことになっているのか?地域独占を守り、新規事業者の参入を阻止するために、ドル箱の家庭の電力原価情報を公開したくないのではないかと疑ってしまう。
 電力会社はデータを使い、原発コストが安いと主張し、原発政策を擁護してきた。その構図とよく似ており、あらゆるデータが信じられなくなってきた。