神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

ドイツで反原発野党「緑の党」躍進

macky-jun2011-03-28

 ドイツの友人夫妻が福島原発事故を心配して、盛んに向こうの情報をメールで送ってくれる。今回の事故でドイツは物凄く反応が速かった。ドイツ企業はドイツ人を即刻国外退避させ、ドイツ大使館は大阪移転を即決した。私にも直ぐに東京から避難した方がいいと訴えてくれた。
 ドイツのメルケル首相が、日本の原発事故が発生してすぐに国内の古い原発施設を7か所閉め、20ケ所の安全確認をしたというニュースに、この女性宰相は行動が速いなと私はいたく感心をしていた。どこぞの国の宰相とは決断力も行動力も違うぞと思った。
 昨日(3/27)、ドイツ2州(南部バーデン・ビュルテンベルク州、西部ラインラント・プファルツ州)の州議会選挙で野党の「緑の党」が大勝利を収めた。原発廃止を訴える環境政党であり、州政府で与党入りする公算が大きくなった。地方分権が徹底するドイツでは州議会が国政に対して影響力を持っている。
 実はメルケル首相のこの行動は、国民の反原発運動の強まりに対しての政治的な動きで、やむを得ず措置を取っただけのようである。メルケル率いる与党(CDU、CSU)は勢いづく野党「緑の党」に押され、原発早期廃止に傾くのは必至であると見られている。
 ドイツでは日本の福島原発事故を受けて、「脱原発」をどう進めるかが、今次選挙の最大の争点になっていた。ドイツで「脱原発」が不可避となれば、欧州全体に影響を与えることになろう。いや、のみならず世界中で、原発の見直し機運が高まるのではないだろうか。「脱原発」が経済成長の足かせにならないことが証明されれば、一気に広まる可能性を秘めている。
 さて、今回の事故の当事者である我が国の原発政策はどのようにしていく積もりであろうか。福島の火の粉を祓うのに精一杯で、そんな議論をする余裕さえない状況だろうか。この機会に並行して議論を進めるべきであると思う。日本の政治力が世界中から注目を浴びている。さて次の一手は如何に、菅総理