先輩の死
昨年末に亡くなられた我が社の常務だったYさんのお別れ会が、ホテルニューオータニの鳳凰の間で行なわれた。亡くなられたのが12/28であり、年末ということもあり、通夜・葬儀に出れなかった方も多く、銀行同期を中心に開催され、200人もの多くの人が参列された。旧行OBと当社の人々ばかりだった。旧行の同窓会のようでもあり、懐かしい顔にたくさん会えた。これもYさんが引き合せてくれたのだろう。
Yさんは55歳という若さで、ガンが体中に転移し、急死された。昨夏、1ヶ月程入院・手術をされ、戻ってきた時にはゲッソリと痩せてしまわれた。元々かなり太っていたので、驚いてしまったが、それ以降、車椅子の生活となった。病院と職場を行き来されていたが、11月末に自宅療養に入るとのことで、12月末を以って会社を辞められることになっていた。その矢先のあまりにも早い訃報であった。
私にとっては2年上の先輩であり、まだ入行3年目で最年少で参加した2週間の審査研修に、ハーバード留学から帰ってきたばかりのYさんも参加していた。お互いにまだ20代の頃の話である。やんちゃな人だった。その後も国際業務部というセクションで重なったが、専ら国際審査畑だったYさんとは、近年仕事でクロスすることはなかった。
2年半前に我が社にロンドンから帰ってきたYさんが赴任してきた。若い頃の締まった精悍なイメージとは違い、だいぶ肥ってしまった。最近は運動から遠ざかり、食道楽に走られていたからだろうか。Yさんも私のブログを読んでおられた。「旧行の匂いがプンプンするぞ」などと言っていた。
あまりにも早い先輩の死を悼みつつ、銀行同期3人で赤坂の街にくり出し、焼き鳥屋で一杯やった。N君は事業会社に出向したばかり、Y君も近いと言っていた。お互いに親の介護問題を抱えており、だいたい同期が悩んでいることは同じだと妙に安心した。
Yさんを見ていて、人の一生というのはいつ終わりが来るかわからない。ならば、その時々でやりたいことを思いっきりやらなければ、悔いを残すと思った。