神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

名水の旅

macky-jun2010-07-02

  小田原・三島と出張に行ってきた。三島の支店長に薦められ、帰りに柿田川湧水群を見てきた。パンフレットによれば、”狩野川水系柿田川は一日百万トンの水量を誇る東洋一の湧水を水源に、日本最短の一級河川(1200メートル)として知られています。誕生は約8500年前。また、この柿田川湧水群は、環境庁「名水百選」「二一世紀に残したい日本の自然百選」に認定されています。豊富な水量に加え、年間一五度前後の一定した水温、そのまま飲める水質。その清流域で営まれる生態系が一つとなって豊かな自然を創りだしています。”とある。
 柿田川がそもそもどうしてできたかは、富士山の誕生と関係する。今からおよそ2500万年前ごろから1500万年前ごろにかけては、富士山の姿はなかったが、今から200万年前ごろから小御岳火山、そして2万2千年前ごろ古富士火山が、1万年前から現在の富士山が噴火して、何回もの噴火を繰り返しながら、今のような美しい富士山が生まれた。今から8500年前の爆発は、大量の溶岩を噴出し、箱根山愛鷹山にはさまれた、狭い谷間を流れ、三島市やこの柿田川上流部までやってきた。これが「三島溶岩流」と名付けられた。
 三島溶岩流は、水を通しやすい多孔質の層で、その下の古富士火山の表層は水を通さないため、富士山に降った雨や雪は地下水となって流下し、100年の長い時を経て、三島市やこの柿田川で地表に「湧水」となって現れる。写真は柿田川湧水公園にある湧水である。透明度がとても高く、濃い水色をしていたのが印象的でした。
 三島市の水道水はこの湧水を使っているとのことで、水はとても美味く、水に関係する特産物が多い。また、鰻が有名な土地であり、今では天然の鰻は殆ど獲れなくなったが、浜名湖等養殖地から持ってきた鰻をここの清流に放ち、砂抜きをするらしい。この水が美味い鰻ができる理由でもあろう。運転手さんの話によれば、ミネラルウォーターはこの地では全く売れないそうである。何とも羨ましい話である。