神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

モンジュイックの丘にて

macky-jun2010-06-12

  昨晩は講義の疲れか、いつものように早稲田の屋台の親父の店で買った焼き鳥をつまみに酒を飲んでいたら、9時過ぎにはその日買った本を片手に眠りこけてしまった。よって今朝はとんでもない時間から目が覚めてしまい、それでも頑張って寝ていたのだが、4時半にはむくっと起きてしまった。昨晩、書こうと思っていた「スペインの話」を書くことにした。
 Al Di Meolaの「Elegant Gypsy」を聴きながら書いている。スパニッシュギターの情熱的な調べ、AlはChick CoreaのスーパーグループReturn To Foreverに居たギタリストだ。このアルバムは2歳下の妹に教えて貰い聴くようになった。学生時代だから30年も前の話だ。妹は当時、ギター部に所属し、パーカッションなどもやっていた。妹の文化祭のコンサートの打ち上げ会場に、友達と乱入したことがあった。今だったらとても迷惑な話だが、何故かその時は大受けされていた。話は脱線してしまったが、そんなことをつらつらと想い出した。
 ドイツトレイニーに派遣されていた頃、1987年のクリスマス休暇だったと思うが、家族とスペイン旅行をした。家族といっても娘はまだ生まれてもいなかったので、妻とまだ1歳の息子と3人で、イベリア航空の小さな飛行機に乗って、バルセロナ空港に降り立った。空港から街に出るタクシーに乗ったら、走行中、ドアが開くというハプニングがあったが、思っていた通り「いい加減な国だな」とあらためて思ったのだった。
 当時、シェスタの習慣はもはや無くなっていたように思うが、朝食にはドーナッツが出て、ディナーは9時頃から始まり、12時頃まで楽しく会食するのには驚いた。息子がそのドーナッツをとても喜んでいた。この国の人はあくせくしない。将来の為にいまを犠牲になどしない。いまを楽しむのだという考えが根強くあるのだろう。
 アントニオ・ガウディの建築がバルセロナの街のいたる所にあるのだが、有名なサグラダ・ファミリアというトウモロコシを8本立てたような可笑しな建物の教会がある。1883年にガウディが引き継いで建設をしたが、彼は1926年に亡くなり、2010年の現在、いまだ完成しておらず、あと100年かかるか、200年かかるか誰もわからない。日本なら1カ月で出来てしまうだろうにね。浄財のみで建設しているので、遅々として工事が進まないようだ。おまけに既に100年以上も経っているので、修復しながら建築をしているという何とも呆れた話なので、余計に手間取っているようだ。このように万事のんびりした国のようだ。
 海岸通りで食べたブイヤベースは美味しかった。モンジュイックの丘をヨチヨチ歩きの息子と歩いた。有森裕子森下広一がこの後1992年のオリンピックで苦しみながらこの丘を登って、ともに銀メダルを獲得した。マラソンコース終着に近い難所だ。モンジュイックの丘の上にはカタルーニャ地方の歴史的な建物を再現したとても美しい街並みが拡がっていた。この辺りはその後のオリンピックスタジアムの建設で変わってしまったのだろうか。
 スペインはギリシャ危機が飛び火するのではないかと言われる程、財政状態が悪く、経済的にある意味で注目を浴びている。一方で、昨日始まったサッカーワールドカップの優勝候補であり、オッズNo.1でもある。何はともあれ、魅力的な国であることは間違いないようだ。