神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

 クロマグロ禁輸モナコ提案否決

macky-jun2010-03-28

  3/14に「クジラとマグロの話」と題して書いたが、3/19のワシントン条約本会議でモナコが提案していた、大西洋・地中海産のクロマグロの国際取引を規制する案が、当初予想を大きく覆して否決された。当初、EUばかりでなく米国も同調し、日本は苦戦が予想されていた。しかし、アジア・アフリカが反対に回り、賛成20対反対68、棄権30の、圧倒的多数で否決されたのだった。
 日本のロビー活動がうまく行き、中国も韓国も反対に回ったと報道されていたが、フカヒレも今次会議では、絶滅危惧種に上がって対象になっており、クロマグロからフカヒレに飛び火するのを恐れた中国が強く反発し、アフリカ諸国に力を持つ同国が反対を取りまとめたのが実態らしい。ここでも中国頼みである。
 また、国際会議は民主的に多数決で決まるので、発展途上国も1票、先進国も同じ1票なので、数の多い発展途上国の意見が力を持ったようである。北アフリカ諸国は地中海や大西洋での漁業は重要な産業であり、かたやマグロなどを殆ど食べない小国モナコの提案には強く反発した。
 欧米諸国が自国の食文化から関係のないことをいいことに、無責任な提案をしてくることに対して、今回のアジア・アフリカ諸国の反発は小気味よかった。また、国際会議では大国の論理ではなく、小国の論理がいろいろな局面で力を持つようになっていることを思い知らされた。まあ、私としてはマグロが高根の花にならず、いままで通りに食べれることにホッとしています。