神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

酒・歌・恋があれば、夜も更ける

macky-jun2010-01-07

今日は七草。朝食に妻が作ってくれた七草粥で気がついた。妻は季節を大事にする人で、その時々の食や飾りや習慣を暦に従って行なっている。こちらは無頓着ながら、それで季節に気がつくという有様である。
今日は私の長期休暇の最終日。生活を普通に戻さなきゃと、ここ3日は早起きをして、ToDoリストに従い、行動してきた。今日も7時には起き、朝風呂を浴び、筋トレをして、朝食を食べ、新聞2紙に目を通し、こうしてブログを打っている。今日はこれから、上野の森美術館の「聖地チベットポタラ宮と天空の至宝)」展を観に行き、午後はジムに行き、体をしぼるつもりだ。とにかく、シャカシャカと動く習慣に戻さなきゃいけない。
  先日(1/5)、新国立劇場で行われた新春企画「ニューイヤーオペラパレスガラ」に行ってきた。妻がチケットを取ってくれたが、彼女は仕事があり、私一人で行ったのだった。一晩にオペラとバレエが楽しめるという贅沢な公演であり、2部構成となっている。第1部がバレエで、「白鳥の湖」第3幕の再構成「グラン・パ・ド・フィアンセ」とローラン・プティ振付の「こうもり」から「グラン・カフェ」の2本立てである。Wellcome Drinkとしてスパークリングワインが入口で振舞われ、気分が良かった。おまけにパンフレットは簡易ではあるが、無料で配られたのだった。
 「フィアンセ」は舞踏会の場面で6人の花嫁候補が出てきて、1曲ずつ踊りを披露するというもので、私も贔屓のさいとう美帆や本島美和らが登場する。最後は6人で締めくくるという形だが、絢爛豪華、みんな手足が長い。「こうもり」はプティらしいコミカルなエスプリの効いた踊りで楽しい。こうもりの羽をつけて夜な夜な遊びに出てしまう夫ヨハンを取り戻すため、妻べラが謎の美女に大変身し、夫をたちまち虜にしてしまうというコミカルなストーリーである。堀口純が日本人離れしたプロポーション(小顔で手足が滅茶苦茶長く、かつ柔軟)の持ち主で、セクシーだった。将来性を予感させてくれるスターの要素ありと思わせてくれた。実は妻から「堀口純をじっくり見てこい」と指令を受けていたのだ。さすがである。
 第2部はオペラで、ヴェルディアイーダ」「リゴレット」「椿姫」やオッフェンバックホフマン物語プッチーニマノン・レスコー」マスカーニ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「乾杯の歌」といずれも有名なオペラからアリアを9曲編成したものだ。私はオペラを観ることはあまり無いが、CDで聴いたことのある曲ばかりであり、楽しめた。入門編としてはぴったりな内容だ。ソプラノが世界的に活躍するノルマ・ファンティーニと幸田浩子テノールがゾラン・トドロヴィッチ、バリトンが堀内康雄だった。特にノルマ・ファンティーニの「マノン・レスコー」からの「ひとり寂しく、捨てられて」の悲壮感いっぱいの歌声が素晴らしかった。
 概して、オペラもバレエも恋愛にかかわる話ばっかりだ。妻に言わせれば「ストーリーは、惚れた腫れたの、どうでもいい下らない話ばかりで、乱痴気騒ぎだ」 いつの時代も人間の本質は、政治や経済や生活ではなく、大事なのは恋愛なのでしょうか?それとも現実の世界でそうしたことにあまりにも縁が薄いから、みんなオペラやバレエに傾倒するのでしょうか。「乾杯の歌」で歌われているのが、「酒・歌・恋があれば、気分は天国にいる間に夜も更ける」でした。究極の人生はこの歌の内容に集約されるのかなと、妙に納得し、この日も気分よく乾杯をしたのだった。