神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

坂の上の雲

macky-jun2009-12-06

  爽快なドラマである。NHK大河ドラマ天地人」が早く終わり、それを繋ぐ形で、先週から毎回1時間半の長尺ドラマとして始まった。流石に司馬遼太郎の作品中でも傑作小説であり、実に格調高く、清々しい気分にさせてくれる。明治時代の話であり、国家建設途上にあった時代の若者は如何に志が高かったのかと感心させられる。
 登場人物は秋山好古(よしふる)・真之(さねゆき)兄弟。それぞれ日本陸軍・海軍で日露戦争を始め、大活躍をした軍人である。それに絡むのが、友人で歌人正岡子規であり、青春時代の友情が描かれる。前回は幼少期から大学予備門に入るまで、今回が学生時代の話であり、真之は海軍兵学校に転向し、海軍軍人を目指すこととなる。
 阿部寛扮する好古が、弟の本木雅弘扮する真之に「身辺は単純明快でいい」と教え、陸軍軍人でありながら、麹町の元旗本の屋敷の粗末な離れに下宿し、茶碗も一つで質素な暮らしを実践する。所々で当時の日本人には逞しさを感じることができる。当時の若者は立身出世をみんなが目指していたような気がする。歴史上、珍しい時代だったのだろう。豊かになった現代の日本とはだいぶ違うが、目的が明確かつシンプルで、ある意味で幸せな時代だったのだろう。
 NHKドラマ「坂の上の雲」は今回が第1部で全5回、2010年に第2部全4回、2011年に第3部全4回と、3年間をかけて放送するという異例の長さだ。そもそも司馬遼太郎の小説は文春文庫で各400ページ×8冊もあり、全部で3089ページもあるという大作である。とても長いので、これまでも気にかかりながら、残念なことにまだ読んではいない。
 ドラマは上記二人のほかにも、香川照之菅野美穂竹下景子原田美枝子松たか子・・・と、実力派俳優を揃えており、この先も楽しみである。また、このドラマには、野球、文学、歴史・・・と私の好きな世界が登場する。特に、幕末〜明治〜大正〜昭和という歴史をもっと勉強してみたいと思っている私のような者にとっては、楽しくて堪らない世界である。