神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

野球とソフトボールの五輪落選にガッカリ

macky-jun2009-08-15

 2016年五輪で野球とソフトボールが落選することが決まってしまった。2012年ロンドン五輪から外れた両競技の復帰はならなかった。代わって採用されることになったのが、ゴルフと7人制ラグビーである。13日ベルリンで開かれたIOC理事会で決まり、10月のコペンハーゲン総会で正式決定する。
 世界的な普及度が不足していると判断されたようだ。確かに、野球・ソフトボール共に欧州・アフリカ・中近東での普及が拡がっていない。しかしながら、国際的なメジャー大会がマスターズ・全米・全英・全米プロと既にあるゴルフに、オリンピック競技という舞台を更に与えることにどれ程の意味があるのか?ラグビーは本来15人制が正統競技であり、7人制は時間・競技場等、運営面での便利さはあるものの、亜流という感じは否めない。
 野球はWBCという国際大会が発足しているので、五輪の舞台は最早いらないのかもしれない。しかしながら、ソフトボールでは国際的に注目を集める舞台は、五輪以外になかった。野球では日本がWBCに2連覇し、五輪での成績は冴えない。一方、ソフトボールでは昨夏の北京五輪で、感動の優勝を果たした。だからと日本に身贔屓なことを言っている訳ではない。上野由岐子投手の400球を超す熱投の感動は、世界中に伝わったと思う。ソフトボールという競技の面白さ、スピード感もわかったはずだ。
 元日本代表チームの宇津木妙子監督は「死活問題。4年前の除外よりも危機感が大きい」と語る。今年度までは70百万円の補助があったが、来年度から数百万円に減らされる可能性もあり、もう海外遠征にも行けなくなると言われている。上野投手が「ショックを受けています。子供たちの世代に夢をつなぐことができなかったことが、ただ悔しくて残念です」と語っているのがとても傷ましい。普及活動にも影響が出るのは必至であり、ますます五輪復帰が遠のくこととなる。私は、ソフトボールという競技そのものの存続にもかかわる大きな決断になってしまったことを怖れている。
北京五輪での決勝戦後に行われた表彰式。日米豪の3国の選手たちがホームベースに集まって、「Back Softball」と合唱した姿を忘れない。スポーツの持つ、素晴らしい光景だと思った。その彼女たちの願いも叶わなかったのが残念でならない。