神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

バフェットからの手紙

macky-jun2009-06-13

 今週は先週末のワンゲル総会から月曜日のナイター観戦等の遊びが続き、仕事もそこそこ忙しかったので疲れた。ここ2日はブログもスキップした。今日は院で、「企業価値・EVA」の話をし、ファイナンス論の講座も佳境を迎えた。
 講義で使っている教材に、著名な投資家ウォーレン・バフェットの面白い言葉が載っていましたので、ご紹介します。ファイナンスの世界で、β(ベータ)という市場全体に対する感応度を表わす指標が出てきます。市場全体が1%変化したときに、その固有の株式のリターンが何%変化するかということを表しています。株価予想をする際に、アナリストが使ったりする指標です。
 バフェットは辛口に次のように述べています。「純粋なるベータ値の信奉者はリスクの計算に当たり、企業が何を製造し、そのライバル企業が何をし、またどれ位の借入金があるかを調べることなどには意味を見出さないのでしょう。企業名さえ知ろうとしないかもしれません。彼らにとって大事なのは、その株式の過去データなのです。彼らとは対照的に、私たちは過去データなどを気にかけません。その代わり、企業の事業内容をより一層理解するために役立つ、すべての情報を集めたいと考えます。」 (「バフェットからの手紙」から)
 投資にしても融資にしても、我々の金融の世界の仕事というのは、机上でやるのではなく、自分自身の目でその企業の活動をよく見て、経営者や周りの話をよく聴いて、自分自身でじっくり考えて、判断をしていく仕事であると思います。過去のデータや経験知だけでは計りしれないものがあります。それ故に、難しいし、失敗も犯すし、思ったようには決していきません。だから、面白くもあるし、奥深い世界であると思っています。