神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

八ヶ岳本沢温泉の旅(2)

macky-jun2008-11-11

  翌朝は殆ど眠れたか眠れなかったのような状態で、6時過ぎに起きた。6:30に朝飯を食べ、7:30頃本沢温泉を起ち、夏沢峠ー硫黄岳に向かう。林の中の道が続く。途中、昨日入った野天風呂が眼下に見えるのだった。1時間ほど歩き、夏沢峠に到着。ここにあるオーレン小屋外2軒は先週で、既に小屋を冬季閉鎖していた。風力発電も置いてある程の風の通り道で寒かった。更にここから1時間、岩肌の露出した道を火山の崩れた跡を眺めながら頂上を目指し、ひたすら登る。この日は朝から体がうんと重かった。わずか1時間歩いただけというのに、足が前に進まなくなってしまった。マラソン選手が突然足が動かなくなる症状に似ていた。昨晩の睡眠不足に依るものか、酒の飲み過ぎが原因か、風邪気味で体調不良だったせいか、たぶん複合的な理由に依るものだろう。小屋からわずか2時間の上りであるが、すっかりバテバテになってしまった。情けなかった。
 硫黄岳のピークは大変広い頂上で、真っ平らであり、ここで野球かサッカーでも出来そうな石の広場だった。吹きっ晒しなので、風も強く、とても寒かった。軍手の手袋ではすっかり凍えてしまった。とにかく長居はできず、記念写真のみ何枚か撮り、退散する。前方には横岳、赤岳のダイナミックな岩綾が迫っていた。雲の上に浮かぶ北アルプス連峰の山並、浅間山、奥秩父南アルプスと、パノラマの大展望を満喫できたが、もの凄い寒さでゆっくりは味わえなかった。また、富士山がこの日は望めなかったのが残念ではあった。過去2回この山の頂上には登っている筈ではあるが、残念なことにあまり記憶はなかった。
 注意深く下山し、約1時間半程で本沢温泉に戻る。ここできのこ蕎麦を食べ、林道を下る。カラマツの葉の落ちた絨毯のような林道を重い体に鞭をいれ、ひたすら歩く。14:00にタクシーに入口まで来て貰っており、ここで地元長野市に帰るO君とは別れる。我々は「八峰(ヤッホー)の湯」という小海町営の立派な施設で、湯を浴び、軽くビールを飲んで、帰路に着く。無人松原湖駅から、薄暗くなった中、小海線に乗る。一同、疲れのため、ひと眠りする。ゆっくりとしたリズムが眠りを誘い、とっても気持ちの良い時間だった。佐久平駅から新幹線に乗り込み、向かい合わせの席で、プロ野球の話題等をガキのように語り合い、あっという間に東京に帰ったのだった。体は疲れ切ったのだけど、妙に使いきった気持の良さがあった。2日経った今でも、体の疲れは少し残っているものの、その前とは違う吹っ切れた気分を感じたのだった。これが、旅の良さであり、体を使った山旅の良さなのだろう。
 写真は硫黄岳の爆裂火口の跡です。