神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

ノーベル賞受賞四博士とガリレオ福山

macky-jun2008-10-13

 先週、経済の世界では大変暗い話ばかり多かったが、そんな渦中にあり、10/8ノーベル物理学賞を日本の三博士(南部陽一郎氏(87)小林誠氏(64)益川敏英氏(68))が独占するという驚くようなニュースが飛び込み、翌9日には同化学賞を下村脩氏(80)が受賞するという快挙となった。日本人のノーベル賞受賞は16人目であり、2002年の小柴昌俊氏、田中耕一氏に次ぐものであり、6年ぶりであったが一挙に4人もが受賞したのだった。
 南部氏は30年も前から候補に上がり続け、物理学の最先端を走り続けてきた学者らしい。自然界に潜む「対称性の破れ」、質量の起源や物質の存在など根源的課題に挑んだものらしい。その背中を追い研究をし、陽子や中性子よりも小さなクォークという最小の粒子が6種類あることを発見した小林・益川理論で両氏は受賞した。物質の大きさは分子ー原子ー原子核ー電子ー陽子・中性子クォークという順番で小さくなるらしい。ちなみに原子を地球とすれば、クォークはテニスボール程度の大きさであるらしい。紙と鉛筆で常に考え続け、知識よりも想像が大事である、という言葉が印象に残った。
 ノーベル化学賞の下村氏はオワンクラゲの発光の仕組みを解明する過程で、緑色蛍光タンパク質GFP)の構造を解明した。これは現在既に生命科学の研究分野で重宝されており、医学・生物学に役立っているという。ただ、オワンクラゲを10数年かけて85万匹も採取し続け、無欲で他の研究者の求めに応じ、蛍光タンパク質を無償で提供してしまうような人らしい。特許も取っていないという。
 文系人間である自分からは、研究の内容はよくわからない。しかし、それぞれ個性的で真理を解明するのがただ楽しいという共通性と、経済的な慾からは遠い人達と思えた。最近、学生の物理・化学離れということが言われるが、こちとら既に高校生の時に離れてしまったので、何をか言わん資格もない。受験で文系・理系のクラス分けで、どうしても文系を選択すると、数学以外の理系科目からは遠ざかってしまう。今回のノーベル賞受賞が子供に科学への興味を喚起できるかと期待が膨らんでいるらしい。
 ちょうど、巷では福山雅治主演のフジTVドラマ「ガリレオ」が映画化され、「容疑者Xの献身」として上映され、舞台挨拶に回っている福山の姿を放送をしていた。福山雅治演じるガリレオこと天才物理学者の湯川学が大人気だ。我が家でも家族で熱中して観ている。「面白い。実に面白い。」という独り言を呟きながら、サラサラと計算式を書き込み、難事件を解明していく。物理学者と刑事事件の密接な関与がいま一つわからない点ではあるが、ドラマは福山のかっこよさもあり、「実に面白い」。福山雅治は元々ミュージシャンであり、最近はフォトグラファー(福山の場合、写真家とかカメラマンというよりもこの方が合っている)としても活躍している。全て備えた男という気がするが、凄すぎて嫉妬心も起きない。今回の四博士のノーベル賞授賞と福山雅治人気で、物理学ブームが起きるかもしれない。