集合住宅自主管理のすすめ

　今日は日曜日。いつもの日課通り、午前中はジムに行く。午後は庭の草取りを妻と一緒にする。我が家は戸建ではないが、集合住宅6軒の共有の庭がある。月毎に輪番で掃除をやっており、９月は我が家の当番であった。夏を過ぎ、庭の脇やツツジを植えた花壇に草が茂っていた。ツツジが咲き終わる6月頃、剪定をするのは我が家の役割になっている。中庭にはシンボルツリーが植わった大きなフラワーサークルがあり、当初ヒメシャラが植わっていたが、どうも具合がよくないので、今春、ハナミズキに植え替えた。妻の知り合いの植木屋さんに頼んで、格安でやってもらった。我が家だけの庭でないけど、掃除をしたり、世話をすると愛着が湧く。ちょっとしたガーデニング気分を味わえた。もっとも妻は好きで、いつも屋上でガーデニングをやっており、今はコスモスが咲いている。
　我々の住む集合住宅（別名：西洋長屋）は6軒とはいえ、管理組合を形成している。当初はビル管理会社に管理業務を委託していた。だけど、この管理会社は業界でも大手なのだが、清掃を週2回するのみで、何もしない、やらずぶったくりだったので、私が主張して契約を解除した。おまけに2年間分の管理料を返還すべく、この管理会社を相手取って我が管理組合は訴訟を起こした。幸いなことに6軒のメンバーの中に、弁護士さんがいたので、訴訟の一切は彼にお任せし、しかも無償でやって頂けた。結局、2年間支払った分の半分近くに当たる数十万円を取り返すことができたのである。
　当初は我が家だけで言えば、修繕積立金2,500円を含め、管理費15,000円を毎月支払っていた。即ち何もしない管理会社に毎月12,500円も支払っていたことになる。しかし、管理会社を首にして自主管理に変えたことで、これを殆どまるまる修繕積立金に充当できることになった。我が家だけで年間18万円。6軒では108万円であり、駐車場保守料や町会費ほか経費を控除しても年間100万円の積立が出来ることとなる。10年間にすれば1,000万円にもなる。これが当初モデルでは年間積立が18万円、10年間でもわずか180万円にしかならない。我々の家は新築してまだ8年過ぎたところなので、これまで大した修理改修はない。しかし住宅は10年間経った後に、修繕に徐々に金がかかる。180万円では満足な修繕は到底望めない。概して、不動産会社の設定するマンションの修繕積立金はとても低めに設定されているようである。必ず住民の追加支出を求める事態になるので、もめることが多いと聞く。
　我々の管理組合はとても合理的な運営をしている（と思っている）。総会は毎年5月に1回集まるのみで、これがみんなで顔を合わせる唯一の機会である。会計報告と諸問題の相談、そして理事長ほか役員改選を２年毎に行なっている。現在は我が家が理事長である。あとの連絡はすべてグループメールで行っており、個々の問題はメールで解決している。管理費・修繕積立金は銀行自動引き落としだ。とてもすっきりしており、よく聞かれるような管理組合運営の難しさとは縁がない。それも６軒だけの小所帯であるからでもある。我々のような小規模集合住宅に住んでおられる方に、少しでもご参考になれば幸いです。