神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

上野投手あっぱれ!

macky-jun2008-08-20

 いや〜丸一日、女子ソフトボールとお付き合いさせて頂き、今日はどっと疲れてしまいました。久し振りに「息詰まる試合」というのを経験できました。自分のことのようにドキドキして苦しい時間でした。だけど、首尾よく決勝進出でき、何よりです。女子ソフトボール日本代表チームの皆さま、お疲れ様です。特に、2試合をたった一人で投げ切った上野由岐子投手、大変お疲れ様です。貴女の今日の投球は多くの人々の記憶に残る、素晴らしいピッチングであったかと思います。
 午前中の日米戦。予選では日本はエース上野を温存して、5回コールドのボロ負けしたが、それは日本の戦略。予選2位で勝ち上がれば、1位の米国と何ら遜色はないポジションで、決勝リーグを戦えるということで、この日はエース上野と米国はモニカ・アボットの先発で、0−0の攻防がずっと続いた。日本はまったく打てなかったのだが、8回にチャンスがあり、勝てるチャンスはあった。確かにアメリカとの力の差はあるのだけど、ピッチャーが上野の時はチーム力には殆ど差がないと思われる。だけど、延長戦のタイブレーク(ノーアウトランナー二塁の状態でゲーム開始)で最後は4−1で負けることとなった。
 午前の準決勝で勝ってれば、明日勝ち上がってくるチームを待って、決勝を戦える殿様勝負ができるのだが、負けてしまった日本は予選3位vs4位の勝者と再度戦って、決勝行きを決めなければならなくなった。これがまた、負けてしまったチームの弱みというか辛いものがあるのだが、考え方によってはこのソフトボールページシステムという仕組みは他の競技にはない、大変よくできたシステムかなと思っている。通常の敗者復活戦というのは勝ち上がってもせいぜい3位になれる程度なのだが、ページシステムの場合は優勝だって可能なのだ。つまり、一度敗者となっても最後は勝者にもなれる、希望と夢を与えてくれる有難いシステムである。結局、日本は勝ち上がったオーストラリアと延長12回を戦う死闘で、何とか勝ち取って、決勝で米国と再度戦えることとなった。
 オーストラリア戦も大変苦しい試合だった。米国戦で延長9回を投げ切った上野は、この試合も延長12回を一人で投げ切った。合計21回、ソフトボールの試合では実質3試合分、計318球を投げた。上野のタフさは畏るべしである。7回2アウトで抑えれば終わったところではあったが、同点ホームランを打たれてしまって、自ら苦しみを広げてしまいました。だけど、我慢の投球を続け、勝てた。斉藤監督も投手の代え時が難しかったと思う。上野の疲れは明らかだけど、今の試合を勝たなければ明日はないので、この試合に専念しなければならない。二番手の投手に代えて打たれてしまったら・・・。ならばエース上野に賭けてみよう・・と思ったのではないだろうか。明日の決勝のことなんか考えている余裕はないというのが、準決勝を負けてしまったチームに要求される厳しさである。
 明日も上野が投げてくるだろうけど、疲れ切っているから体はボロボロだろう。あとは気力あるのみ。どこまで日本チームが食い下がれるか。ちなみに次回ロンドンオリンピックではソフトボールは野球と共に競技種目から外れてしまうので、オリンピック最後の歴史的な試合となる。俺としては北京オリンピックの優勝を夢見たい気持はあるけど、今日の勝利でもう十分な気持ちでいる。