神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

(6)−アニカの引退ー

macky-jun2008-05-14

  アニカ・ソレンスタムが引退するという。突然舞い込んだニュースに驚いたが、前週に今季3勝目をマークして、復活したなという印象を強くしていただけに、まさに意外なことだった。アニカは昨シーズンは椎間板ヘルニアになり、振るわず一勝もできなかった。もう、アニカの時代は終わったかと思っていたが、今季のこの活躍である。現在37歳、ゴルファーならまだまだいけるのではと思う年齢で、つい最近同じ年齢のテニスの伊達公子が奇跡の復活を12年ぶりにしたので、まだまだでは・・・と思う気持ちが尚更強い。
 しかし、アニカは米国アリゾナ大学でアマチュア時代から活躍して、94年にプロ転向し、以降01年から5年連続賞金女王を含む計8度も獲得し、メジャー10勝、通算の勝ち星も米ツアー72勝で歴代3位、やるべきことはやってしまったのかなという気持ちだろうか。彼女のベストスコアは59、もちろん女子では歴代彼女のみの記録らしい。2003年には男子プロツアーにも参戦したことがあり、賛否両論あったが、俺は彼女の勇気に拍手喝采し、応援していた。結果は残念ながら、というか男性プロにとっては安心の、予選落ちだった。
 アニカ・ソレンスタムスウェーデン出身で、強いだけでなく、美しいゴルファーだった。どこか、同じ国出身のイングリッド・バーグマンにも似たところのある美しい人だった。若いころは華奢でそれこそ可愛かったらしいが、筋力トレーニングを重ね、男性並みの体に鍛え上げ、生来の正確無比なゴルフに加えて、飛距離も格段に伸ばし、一時は女子プロゴルフ界では無敵な存在となった。
 「人生でもっとやりたいことがある」というPositiveな理由での引退会見だったらしいが、フロリダ州オーランドの自宅近くでゴルフアカデミーを創り、ゴルファーを育成する、とか、「アニカ・ブランド」での事業を展開するとか、実業家として今後活躍したいと考えているようだ。また、婚約中のマイク・マギー氏(元プロゴルファーの息子)との共同事業となるようだ。「疲れた」とか「燃焼した」ではなく、次なる標的を定めているところが、アニカらしいと思った。目下、現女王のロレーナ・オチョア(メキシコ)に次いで今年度の賞金第2位。最高の実力を持っているうちに、惜しまれながら花道を作る。やはり、スター中のスターは引き際も上手いし、その先のこともしっかり見通しているし、凡人には出来ない業だと思った次第です。