神楽坂のキャリアコンサルタント

永らく「神楽坂のキャピタリスト」のタイトルで発信をして参りましたが、この度タイトル名の変更を致しました。

最後の花和会に

macky-jun2011-11-21

  先週土曜日(11/19)に大学ゼミの先生を囲む会(花和会)が神保町の如水会館であった。私の所属したゼミナールは金融論の花輪俊哉先生のゼミで、今年先生は80歳になられる。毎年この時期に行なわれてきたが、先生から今年を最後にしたいとのことで、この日は113名ものゼミテンが集まった。金融機関に行った者が多く、名簿を見ると2/3以上がメガバンクに所属している。入行時には想像しなかった再編統合により、みんな同じ会社になってしまった。
 花輪先生は1973年からゼミを始められ、約20年間続けられた。我々1982年卒はちょうど真ん中位の層である。我々同期は15名であるが、この日はなんと9名も参加、出席率6割である。これまでになく多かった。先生の御人徳と我々にとって如何にゼミが楽しい場であったことの証左であろう。
 我々の時代、花輪ゼミは入ることの難しい名門ゼミだった。面接試験には定員の倍くらいの学生が集まったと記憶している。あとで先生がゼミについて書かれていた話であるが、選考基準は1/3が学業成績の優秀な者、1/3がクラブ活動等で活躍して面白そうな者、1/3がゼミ活動に貢献しそうな者だったそうな。私は間違っても一番最初のカテゴリーではないから、二番目の面白そうな者にひっかかって、何とかこのゼミに入れて頂いたのだと納得した。
 本ゼミが週1回、サブゼミが週2回あり、このサブゼミの指導をしてくれたのが、2級上の小川英治さんで、今やなんと副学長様である。サブゼミが終わると「リカーハウス」や「パブ・スペイン」に繰り出し、毎回のように遊んでいただいた。優しい方だったのでからかったり、気安く話をさせて頂いた。随分と無礼な接し方をしたものと、冷や汗が出る思いで反省している。
 花輪先生のスピーチでは、元々は歴史が好きで、上原専禄先生や増田四郎先生の授業に感動し、当初は経済史を志された。数学を使うのはあまり好きでなかったが、何のきっかけか金融論の世界に入り、理論経済学なのでその数学の世界に入ってしまったというお話をされた。私自身も歴史が元より好きで、歴史を専攻しようと思ったくらいだったから、何だか嬉しい気持ちになった。そんな先生の人柄に惹かれ、花輪ゼミを志望したのかもしれなかった。
 この日、先生の書かれた論文をたくさん頂き、抱えて帰ってきた。確かにお若い頃の論文には数式が登場するが、近年の論文にはあまり見られないようだ。